俳句同好会 はるひ2020.04 通刊52号

令和2年(2020)年4月 メンバー新作俳句同好会 はるひへようこそ!
≪俳句あれこれ≫ ≪メンバー新作ご紹介≫

俳句あれこれ 鈴木定夫 *出典『俳句界』3月号

  • 1.一句鑑賞(注目の句集『道の国』より)
     白露は球にならうと歪むかな 大関靖博 1948年・習志野生れ
      鑑賞者:山崎十生(俳誌『紫』主宰)1847年・埼玉県生まれ
    • *山崎十生には多くの「露」の句があり・・<ゆらぎから始まる露の核融合>は恐怖句であるが、この白露は・・の句は、未来の再生を信ずる<象徴的抽象句>であり・・〝希望を宿す〟――と、鑑賞している。
    • *露は、水蒸気が、地表近くの冷たい物体の表面に凝結して水滴になったもの。陽射しと共に消えることから〝淡いもの〟に例えにされるが・・本句の場合はプラス思考で、鋭い自然の観察眼に敬服させられる。
  • 2.ここを直せば入選(別冊付録より)
    •  ①野球部まだいる釣瓶落しかな 木内克子
      選 者: 鈴木しげお(俳誌『鶴』主宰)
      句 評: 暮れやすい秋の日の校庭の情景であろう。「野球部の」と、「の」を入れた方が一句のリズムが整う。
       野球部のまだいる釣瓶落しかな・・と。
    •  ②醜態をさらす末路の曼珠沙華 稲井夏路
      選 者: 能村研三(俳誌『沖』主宰)
      句 評: 醜態をさらすという表現はあまりにもかわいそうである。「萎えて」と、表現されたら如何。
       萎えてなお末路をさらす曼珠沙華・・と。

メンバー新作ご紹介

1.<課題句>=桃の花、囀り

蔭山 政江
鈴木 定夫
堰本 敏雄
瀧本 憲宏
野口 正子
山根 円蔵
吉川 正男
吉弘 カスミ

2.<自由句>

蔭山 政江
俳句特設1
鈴木 定夫
俳句特設2
堰本 敏雄
俳句特設3
瀧本 憲宏
俳句特設4
野口 正子
俳句特設5
山根 円蔵
俳句特設6
吉川 正男
俳句特設7
吉弘カスミ
俳句特設8

3.お知らせ

次・5月版の<課題>は・・「牡丹」「再衣」、締め切りは5月20日です。