サステナビリティ

リスクマネジメント

住み続けられるまちづくりを

基本的な考え方

経営に重大な影響を及ぼす危機を未然に防止するとともに、万一発生した場合の被害の極小化を図ることを目的とし、コンプライアンス・リスク管理委員ならびに各種の全体会議体で各機能におけるリスクの把握および対応について意思決定を行っています。

安全・品質・環境などにおける各種リスクについては、担当部門が規程および要領を制定し、必要に応じて運用状況を評価した上で対策を実施するなど、適切な管理を行っています。

また、リスクに対する基本的事項を取りまとめた「危機管理対応ガイド」を制定し、想定されるリスクに対する未然防止、および万一の場合に適切・迅速な行動をとるための対応事項を明記しています。

大規模地震を想定した「危機管理統括プロジェクト」

当社では、南海トラフ巨大地震などの大規模災害を想定して、「人命第一」「地域支援」「早期復旧」を基本とする危機管理体制を整えています。具体的には「危機管理統括プロジェクト」を中心にハード・ソフト面の対策に加えて、災害時の対応者のスキルが不可欠と考え、役員をはじめとする対策本部メンバーの「レジリエント訓練」(災害模擬演習)を2013年度から全社で延べ100回以上実施。また生産復旧体制の整備として、被災した建屋・設備・工程の復旧と代替生産の手順の具体化を進めています。被災後も製品開発を継続できるよう、設計図面データなどの復旧訓練も行っています。さらに社内だけでなく関係会社・仕入先の危機管理強化の研鑽会を定期的に実施。「地震対策実施状況チェック表」による評価、グラフ化による弱点の明確化、当社や他社の対応事例の紹介や事業継続計画書の作成協力などを行っています。

■これまでの取り組み
区 分 実 施 事 項
ハード
  • 建物・設備の耐震対策
  • 災害時の全社の対策本部基地となる防災センターの設置
  • MCA無線※1、衛星電話の全拠点への配備
  • 危機管理サーバー(免震構造)、非常用発電機の設置
  • DR※2、DC※3の運用
ソフト
  • 敷地建物安全判定の導入
  • サプライチェーン情報の整備
  • タブレット型パソコンを使った多拠点同時テレビ会議システムの導入
  • 地震速報システム、安否情報システムの運用訓練
  • 出退勤・出張データを取り込んだ安否確認フォローアップシステムの運用
  • 事業継続計画書の作成

※1 日常の業務から緊急・災害時まで様々な用途で使用される無線
※2 被害を受けたシステムを復旧・修復する体制(Disaster Recovery)
※3 コンピュータやデータ通信などの装置の設置・運用に特化した施設の総称(Data Center)

■災害対応イメージ
災害対応イメージ
情報セキュリティ対策の強化と意識向上

機密情報の管理強化のため「機密管理規程」に基づき全部門のルール遵守状況を年1回点検するとともに、現地監査も実施。国内グループ会社、海外拠点でも自主点検を行っています。また全部門に機密保持責任者を置き、「情報システムセキュリティ運用標準」や「機密情報管理のてびき」などを基に機密管理の啓発活動を行い、新入社員に対しては機密管理教育を行っています。

■対策例
区 分 実施事項
過失による
漏洩防止
ハード
  • 複合機、図面専用印刷機のIDカード認証による印刷制限
ソフト
  • 全パソコンのデータ暗号化
  • 電子メール社外送信時のセキュリティ措置(上司CC、添付ファイルの暗号化)
悪意による
漏洩防止
ハード
  • 監視カメラの増強
  • PC盗難防止用ワイヤーロックの設置
  • 外部記憶媒体への書き出し制限
ソフト
  • 機密保持の誓約
  • 物品持出申請の強化
  • ファイルサーバへのアクセス制限
  • システム利用の記録、アクセス記録取得の監視
  • 不正侵入防止対策の強化(インターネット)
  • 外部からの持込端末の不正接続防止
啓発活動
(モラル対策)
  • 新入社員教育
  • チェックシートを使った全社機密管理自主点検
  • 各部門への現地点検実施
  • 標的型メールへの対応訓練