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サステナビリティ

自動車事業統括センター長 生産技術統括部長 加藤 克彦

自働化・IoTによる生産性向上と
カーボンニュートラルの実現に向けた工法開発により
「生産現場のモノづくり革新」を進める

地球温暖化に対応した法規制の強化、CASE時代の到来による競争の激化、先進国の少子高齢化、新興国の労務費高騰といった様々な環境変化のなかで、当社が競争力を確保し持続的に成長するためには、モノづくりの分野でも不断の努力が欠かせません。

私たちは、トヨタ生産方式をベースに培ってきた生産性の高い「スマートな工場」を土台に、3つのコンセプトを加えた将来のありたい姿を『TG 先進工場コンセプト』として策定しました。コンセプトの1つ目は、DXなども活用しヒューマンエラーを撲滅する「誠実な工場」です。IoTやAIを用いて不良の発生や流出を防ぎ、お客様にご迷惑をおかけしない工場を実現。法令を100%遵守できる風土が根付いた、グローバルに働く仲間たちが安全に働ける工場を目指しています。2つ目は、革新的な生産技術を駆使した「クリーンな工場」です。2050年カーボンニュートラルの必達に向け、工法革新によるエネルギーロスの低減や効率的な設備への更新、再エネ導入などのこれまで進めてきたCO2低減活動に加えて、今までリサイクルが困難と言われてきたゴムのリサイクル技術や、CO2のメタン化・水素活用による燃料置換といった、まったく新しいエネルギー技術の開発にも取り組んでいきます。そして3つ目が「誰もが活き活き働ける工場」。自動搬送装置(AGV)の導入、自動外観検査やロボットの活用拡大によって人材を高負荷作業から解放し、設備の保守や改善といったより付加価値の高い業務にシフトさせることを可能にします。これは生産性を高めるだけでなく、年齢や性別を問わずどんな人でもやりがいを持って同じ職場で働けるダイバーシティの実現でもあります。現在、日本をはじめ中国・北米で検討している生産レイアウトの再編に活かすほか、今後、新工場については、これらTG先進工場コンセプトの考え方を軸に立ち上げていきます。

当社が初めて海外に事業所を構えてから40数年。現地のノウハウが蓄積され、それぞれが強みとする技術や知識の相互交流が進むようになりました。2020年には、グローバル生産技術連絡会を発足させ、各拠点の情報や技術を共通データベースで共有するなど、グループ全体のスピードアップとモノづくり力の強化に努めています。将来的には、グローバルに展開する当社グループの各工場を大きな一つの工場として運営し、QCDを飛躍的に向上させる『TG OneFactory構想』を理想に、さらなる発展を図っていきます。

IoTとAI活用による業務プロセスの革新

不良ロスの撲滅は、クレームの発生しない工場実現に直結します。ウェザストリップ生産工程の事例では、IoT技術とAIを活用し、不良対策・改善に結び付けています。熟練者の経験に加え、全工程のビッグデータ解析を行うことにより、従来の改善手法では見つけられなかった不具合要因を特定し、不良対策に結び付けています。将来的には、人を介さずにAIが高精度で不良要因を分類し、必ず良品が造れる条件を自動でフィードバックする制御技術を開発、ヒューマンエラーの発生要因を撲滅し、顧客や社会にご迷惑をお掛けしない「誠実な工場」づくりを目指します。

■ウェザストリップ生産工程(IoT・AI活用)
ウェザストリップ生産工程(IoT・AI活用)
■自動フィードバック制御技術による不良発生防止
自動フィードバック制御技術による不良発生防止
廃棄物低減の中間目標達成に向け、ゴムのリサイクル工程を本格稼働

2050年のカーボンニュートラル実現に向け、2030年までの廃棄物50%削減(2012年度比)を目指し、2021年4月に各種ウェザストリップ製品のリサイクル工程を専用棟に集約しました。当社の独自技術によって廃棄ゴムを原材料に戻し新たな製品に活用することで、約6,000tの廃棄物低減効果を見込むほか、原材料の輸送や廃棄物焼却時のCO2低減効果も見込んでいます。また、自社での活用にとどまらず、再生ゴムを他社に販売するなど、業界全体での環境負荷低減の取り組みにも貢献していきたいと考えています。

■ウェザストリップ製品のリサイクル工程
ウェザストリップ製品のリサイクル工程
ロボット活用を拡大し省人を推進

新たに立ち上げる工程については、設計段階から自働化しやすい製品仕様を追求し、部品・材料の投入から完成品の出荷までをトータルで自働化する生産工程の実現を目指しています。一方で、既存の工程については、TPSの改善手法を駆使して人でしかできない作業と、それ以外の作業を分離、集約し、協働ロボットとからくり改善を融合した省人工程を低投資で実現していきます。

■既存工程の自動化による省人
既存工程の自動化による省人