俳句(はるひ句会)

2015年7月新作はるひ句会へようこそ!

句碑をたずねて

古城址や いなほそよかぜ 風わたる

物識りのKさんに(幸田町に句碑がありませんか)と尋ねたところ「荻(町内行政区の名)の田圃道に石碑がある」のを教えてくれたので、早速見てきた。
 道端にある石碑は下部に掲句が認められ、裏に荻城の由緒が次のような要旨で刻まれてあった。

寛正(1460年)の頃、内藤一族が京都から三河に移り、荻に屋敷城を築いた。(東西54m南北63m)

(1)永禄6(1560)年9月に三河の一向一揆が起きた。
信仰に篤い城主の内藤弥次右ヱ門清長は、主君の松平元康(後の徳川家康)や親族一同と袂を分かち、一揆に加担した。

(2)清長は「進むに往生極楽、退くに無間地獄」を旗印に戦ったが破れて荻城に蟄居し、翌年8月12日に64歳で死去した。

(3)清長死後も内藤一族が明治8年まで居住していた。

(4)以後、周辺農地の水利や洪水対策として、荻城東の山麓の水脈に不動の滝を造成するなど農地改良により荻城の地が田畑となり、「荻西堀」の地名が今日まで残っている。

*この石碑は昭和62年郷土史研究会により建立され、掲句が添えられた。

新規入会者ご紹介
(敬称略)
瀧本憲宏 山根円蔵
瀧本憲宏
元・総務部、営業部
山根円蔵
元・技術部、海外事業部

メンバー新作ご紹介 作者名(アイウエオ順)

1.≪課題句≫  =豆の花(小豆の花、大豆の花、蚕豆の花、えんどうの花など)=

大矢部俊子 課題句1
蔭山 政江 課題句2
鈴木 定夫 課題句3
鈴木 雅澄 課題句4
瀧本 憲宏(新入会) 課題句5
徳永スエ子 課題句6
安田 公子(会友) 課題句7
宮川久美子 課題句8
山根 円蔵(新入会) 課題句9
吉弘カスミ 課題句10

会よりのお詫び:今回課題の『豆の花』は見たことがないメンバーもおられました。また、晩春に咲く豌豆や蚕豆は春の季語であり、小豆や大豆他の豆類は、夏に咲くため夏の季語です。あらかじめの説明不足をお詫びいたします。

2.≪自由句≫

大矢部俊子
俳句特設1
蔭山 政江
俳句特設2
鈴木 定夫
俳句特設3
鈴木 雅澄
俳句特設4
瀧本 憲宏(新入会)
俳句特設5
徳永スエ子
俳句特設6
安田 公子(会友)
俳句特設7
宮川久美子
俳句特設8
山根 円蔵(新入会)
俳句特設9
吉弘カスミ
俳句特設10

3.お知らせ

次号の課題は「朝曇」(旱の朝曇の諺で、昼から熱くなる日は、朝一時的にどんより曇ることを言う)です。
加えて自由句を5句お送りください。締切りは8月15日です。

つれづれメモより 「夏燕」  鈴木定夫
 老人会の用事でKさん宅を訪ねた時、玄関前の真ん中に水を入れたバケツが置いてあった。見上げると、天井から下がっている外灯の上に燕の巣が出来ていた。
 そして二羽の燕が軒先を飛び交っており、私を警戒しているのか・・と思った時、近頃物議を醸しているドローンの目が脳裏をよぎった。リモコン操作の小型ヘリコプターのことで、人が近づけない危険な場所の調査に役立っているが、爆弾や細菌を積んで、テロに使われる恐れも否定できない世相ではある。良くも悪くも人間の使い方次第であり、軒先の燕にドローンの目を連想して一句が浮かんだ。

夏燕 軒を飛び交う ドローンの目

鈴木定夫 〒444-0113 額田郡幸田町菱池農基17-1
電話(0564)62-2088    Eメール s-suzuki@sk2.aitai.ne.jp