俳句同好会 はるひ2017.1 通刊29号
2017年1月新作
- 今冬初の寒波が去った翌日、小春日和に誘われて渥美に芭蕉の句碑を訪ねた。豊橋から国道259号線に入り、伊良湖神社北の信号を過ぎて間もなく左側に「←芭蕉の句碑園地」の標識があり、その脇に4~5台の駐車場があった。
駐車場の奥に、2段の石垣に囲まれた大きな石碑があった。句碑の前に「この句碑は芭蕉の真筆を複製して作成したものです」との標示があり嬉しかった。まだ苔が余り付いていないので文字が読み易かった。 - 芭蕉<真筆>の文字とあるので、石垣の上にあがり文字の溝を指でなぞって、300余年前の筆跡をメモに残し、また苔が生えないようにと掃除をしたつもりであった。
- 句碑の裏に「この句は芭蕉の愛弟子杜国(とこく)の傷心を慰めようと 貞享4年(1687)の冬 越人(えつじん)を伴い 保美(田原市福江町)に杜国を尋ね 馬を並べてこの地に清遊したとき詠まれた句である。「昭和58年3月建立 渥美町」と刻まれ、背景が想像できた。
- また句碑の横に、来場者の投句箱が置かれ、「今月の秀句」と掲示して16句の短冊が掲示されていた。
例えば・・・三河には 三河訛りや 天の川 フサエ
お絵描きのモデルにされて敬老日 志げ子
秋野点 利休好みの 平なつめ 夏 吉
かくの如しで――女性13句の〝元気〟に圧倒されて〝訪れ甲斐〟のある渥美を離れた。
*次号では 田原市福江町の潮音寺の句碑を紹介します。
メンバー新作ご紹介 作者名(アイウエオ順)
1.≪課題句≫ =「天高し」(天高く、空高し)=
蔭山 政江 | ![]() |
佐藤 武子(新入会) | ![]() |
鈴木 定夫 | ![]() |
鈴木 雅澄 | ![]() |
瀧本 憲宏 | ![]() |
徳永スエ子 | ![]() |
宮川久美子 | ![]() |
山根 円蔵 | ![]() |
吉弘カスミ | ![]() |
2.≪自由句≫
蔭山 政江 |
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佐藤 武子(新入会) |
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鈴木 定夫 |
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鈴木 雅澄 |
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瀧本 憲宏 |
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徳永 スエ子 |
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宮川 久美子 |
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山根 円蔵 |
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吉弘 カスミ |
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3.お知らせ
次・2017.3月(第30号)の課題は「雛祭り」です。
締切は2月15日です。
◆お世話役のつれづれメモより
- 「俳句同好会 はるひ」へ新たに入会された、佐藤武子さんをご紹介します。
佐藤さんは――昨年のOB会・懇親会の席で会員の吉弘さんと同じテーブルでしたがそれが幸いでした。
俳句がご趣味とお聞きして、11月4日・懇親会の会場に出展していた句会のブースをご覧頂き、赤シールでの〝選句〟にも参加されました。ご入会、大歓迎!です。 - 平成の付句
俳句を楽しむため、印象に残った誰かさんの句に7.7を付けて句意を膨らませる・・そうした付句を私は楽しんでいます。
玉じゃりに足をとられて七五三 蔭山政江
木覆脱ぎて白足袋のまま 鈴木定夫――この句は2014年3月、OB会で城崎温泉に旅行したとき、旅館の下駄を履いて散策している途中、鼻緒に擦れて指が痛くなり、いささか格好悪いと思いつつ〝世間体〟を脱ぎ捨て裸足で歩いて帰った記憶が脳裏によみがえり、この付句ができた次第です。
= 俳句の楽しみ方の一つとしてお勧め致します =
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鈴木定夫 〒444-0113 額田郡幸田町菱池農基17-1
電話(0564)62-2088 Eメール s-suzuki@sk2.aitai.ne.jp