俳句同好会 はるひ2017.11 通刊34号
2017年11月 メンバー新作
既報の幸田町と知立市の句碑に続き、今回は岡崎の満性寺を訪ねた。本稿2016年5月(第25号)と、同9月号(第27号)ご参照。
岡崎の中央を東西に走る国道1号線の西南角の、岡崎信用金庫本店の構内にある「卓池生誕地」の看板に、句碑が近くにあると記されていた。
そこで店内に行き満性寺の所在を尋ねたところ、本店の裏で乙川畔にある寺院の見える所まで案内して頂くことが出来、快く嬉しい思いをした。あいにく寺の住職は不在であったが、境内をひと廻りしてみると、卓池の句碑に並ぶように、弟子二人の句碑も建っていた。
卓池の忌日が8月11日であることから、句意を次のように理解した。
- 卓池は、名月に拘らないで、その日に見た月を賛美している。
- 蛍子は、師を偲んだ忌日には月が見えなくなり鳥が飛んでいたという。
- 判読不詳の弟子は、雨で名月が見えないが、空にはどこかに星が煌めいているという。
――今月の十五夜は10月4日で晴天であった。そこで吉弘さんの投句には、名月が際立って輝いていた、と詠まれている。
1.≪課題句≫ =「立冬(冬立つ、冬に入る、冬来る、今朝の冬)」=
蔭山 政江 | ![]() |
鈴木 定夫 | ![]() |
鈴木 雅澄 | ![]() |
瀧本 憲宏 | ![]() |
宮川久美子 | ![]() |
山根 円蔵 | ![]() |
吉弘カスミ | ![]() |
2.≪自由句≫
蔭山 政江 |
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鈴木 定夫 |
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鈴木 雅澄 |
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瀧本 憲宏 |
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宮川 久美子 |
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山根 円蔵 |
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吉弘 カスミ |
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3.お知らせ
次・1月(第35号)の課題は 『今年』 です。
=締め切りは12月10日です=
◆お世話役のつれづれメモより
- 満性寺
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満性寺は鎌倉時代の1289年に、親鸞聖人の孫弟子の了専が、河内の国から三河に来て建立したという。
以降、足利尊氏の開運祈願を受けたり、松平など武家の帰依を得て発展した。 1563年の三河の一向一揆には、德川家康側につき、こと無きを得た。
また太平洋戦争末期のB29による岡崎空襲の被害を受けずに、多くの文化財を失わずに遺された。- 国指定重要文化財 1点 書跡;色紙阿弥陀経、
- 県指定重要文化財 4点 絵画3点、彫刻1点、
- 市指定重要文化財 4点 絵画1点、彫刻1点、書跡2点
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私が満性寺を2回訪問した時、いずれも本堂や庫裏の戸が施錠されていたものの、多くの文化財保護に万全を期していることと如実に拝察した。
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卓池の句碑は、昭和30年の区画整理により岡崎天満宮から「満性寺」に移されたという卓池会の句碑があった。
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木蔭に卓池のお墓?と思ったが、文字は判読できず、和尚にも会えずに、宿題が残った。
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- 平成の付句
――私が20代の頃、木曽御嶽山信仰の友人K・Aさんに誘われて、先達に随い、
王滝村の清瀧(落差30m)で瀧修行に参加し、後日その夢を見た事があったのを
思い出し、この付句ができた。
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鈴木定夫 〒444-0113 愛知県額田郡幸田町菱池農基17-1
電話(0564)62-2088 Eメール s-suzuki@sk2.aitai.ne.jp