俳句同好会 はるひ2019.11 通刊49号

令和元年(2019)年11月 メンバー新作俳句同好会 はるひへようこそ!

知多郡美浜町・種田山頭火――4面の句碑 鈴木定夫

平成12年12月3日 山頭火没後60年記念会建立

 友人から、知多の美浜に「種田 山頭火の句碑がある」と聞いたので、台風一過の日に訪れた。

 見当をつけて美浜に着いてから、地図を頼りに県道27号線沿いの図書館を見つけて立ち寄り、 職員に〝句碑〟の所在をお尋ねすると「はい、近くですから」・・親切に自ら案内して下さった。
 〝句碑〟は、私の肩くらいの高さで、4面に「句」が刻まれており、さらに左面にも2句が 刻まれていた。――あちこち探訪している私も、初めて目にする光景だったのでびっくりした。

1.<課題句>=稲・初穂・稲穂波等々

伊藤 昭徳
蔭山 政江
鈴木 定夫
堰本 敏雄
瀧本 憲宏
野口 正子
宮川久美子
村椿トミ子
山根 円蔵
吉川 正男
吉弘カスミ

2.<自由句>

伊藤 昭徳
俳句特設1
蔭山 政江
俳句特設2
鈴木 定夫
俳句特設3
堰本 敏雄
俳句特設4
瀧本 憲宏
俳句特設5
野口 正子
俳句特設6
宮川久美子
俳句特設7
村椿 トミ子
俳句特設8
山根 円蔵
俳句特設9
吉川 正男
俳句特設10
吉弘カスミ
俳句特設11

3.お知らせ

次・12月号の課題は――「鴨・おしどり・水鳥全般」です。
傍題はお手元の歳時記による。――締め切りは、11月25日です。

お世話役のつれづれメモより

  • 河東碧梧桐(山頭火の師)と高浜虚子

    •  2017年9月の「句碑をたずねて」第33号で、高浜虚子が大正2(1913)年に詠んだ「句」・・春風や闘志抱きて丘に立つを紹介した。この句の闘志の矛先が、非定型・自由律の新風を起こした碧梧桐であることが判り、いっそう興味が湧いた。
       弟子の山頭火が、昭和14年4月に、知多の美浜で全国(北海道、東北、北陸ほか)から約2,600余名も参加した「句会」の模様を記し、美浜町長の名で副牌に刻印され、自由律の「句」が高浜虚子の闘志を跳ね返したのでは?・・と推察した。

  • 山頭火の行動範囲

    •  山頭火がこの知多と三河で詠んだ「29句」が、町長名の副牌の裏面に刻まれ、行動範囲の広さが見てとれる。三河では業平塚、無量寿寺、明治用水の池、鳳来寺、潮見坂などが載っていた。

  • 知多の美浜の鵜の池畔にある碧梧桐の句碑(るび付の句)の周辺は、草深く、蛇が出るとの風聞も伝え聞く。友人の忠告もあり、行くのを躊躇しているものの、厳寒の2月ともなれば、蛇も地中で冬眠中ではなかろうか?思い切って訪ねて行こうと考えている。

  • 『愛知の文学碑』誌によると、碧梧桐の自由律の俳人の名が数名、紹介されていた。

額田郡幸田町菱池農基17-1 鈴木定夫