俳句同好会 はるひ2020.11<第62号>

令和2年(2020)年11月 メンバー新作俳句同好会 はるひへようこそ!

句碑をたずねて-2020年11月-

安城市昭和町の碧海教会の句碑 鈴木定夫

顏までも赤とんぼうでありにけり 三輪一壺

昭和16(1941)年11月建立 句友の岡田耿陽氏他
(名古屋流町句会、豊橋とくさ会、岡崎新樹会、蒲郡汐木会)

古刹幽寂 本堂、芭蕉の句碑、多宝塔、鎮まる石仏たち

 友人より借り受けた『愛知の文学碑』誌にこの句碑が紹介されていた。折から「トンボの季節」でもあり、本編の11月号にふさわしかろう・・とも思われたので、秋晴れの日に訪ねてみた。
 この句碑は・・なぜか頑丈な木の柵に囲まれていたので和尚さんにその訳を伺ったところ、「お寺の隣に保育園があり、園児が遊びに来て句碑に登ったりすると危険ですので、木柵で囲みました」とのご説明であった。
 ――近年は、まだまだ田畑の多い幸田町でも、殆どトンボの姿を見かけない――
 子供の頃に、木や草に止まっているトンボの目玉を凝視して、指の先で円を描くようにしながら近づき、見事トンボを捕まえた時の喜びや興奮が甦り、ウルウルして来るくらい懐かしかった。

以下、巻末の「つれづれメモ」をご参照。

メンバー新作ご紹介

1.<課題句>=神無月、冬めく、茶の花

蔭山 政江 課題句1
鈴木 定夫 課題句2
堰本 敏雄 課題句3
瀧本 憲宏 課題句4
野口 正子 課題句5
宮川久美子 課題句6
山根 円蔵 課題句7
吉川 正男 課題句8
吉弘カスミ 課題句9

2.<自由句>

蔭山 政江
俳句特設1
鈴木 定夫
俳句特設2
堰本 敏雄
俳句特設3
瀧本 憲宏
俳句特設4
野口 正子
俳句特設5
宮川久美子
俳句特設6
山根 円蔵
俳句特設7
吉川 正男
俳句特設8
吉弘カスミ
俳句特設9

3.お知らせ

 次・12月号の課題は、水鳥、枯草、雑炊 です。締め切りは・・12月21日(月)です。

お世話役のつれづれメモより

  • 三輪一壺;明治2(1870)年生まれ~昭和25(1950)年没。
    • ①安城農林学校・教師を勤めるかたわらに投句し、退職後は句作に専念しながら、多くの名吟を残されたという。《ホトトギス》
    • ②三省堂刊行――高浜虚子編の『新歳時記』には、前掲・・・赤トンボの一句をはじめ16句が例句として載っているという。
    • ③この赤トンボの句碑は、一壺の〝古希〟にあたって友人の岡田耿陽氏が発起人として、高浜虚子に《ホトトギス》の入選20句から1句を選んで欲しいと要請したところ、虚子は、『この赤トンボの句に限る。〝花鳥諷詠〟の真髄を掴んだ秀句といえる』と評したという。
  • 碧海教会
    • ①120年前の明治17(1887)年に建立され、伊勢湾台風や東海大地震の際にも、大きな被害は被らなかった、とのお話だったが、本堂は施錠されていて、お参りは出来なかった。
    • ②境内を見回しながら(お寺であるのに〝協会とは?〟と・・内心、疑問が去らなかったが、次の看板を見て(なるほど!修行のお寺なのだ)と、納得することが出来た。

新型コロナウイルスの影響で依然として2次感染抑止のため、3密な状態を回避することが重要です。12月度厳修の例月祀堂を下記にようにしますので、ご協力をお願い致します。

12月11日(金)例月祀堂
  • 勤行 午前10時から
    (参加は役員に限定してつとめる)
  • 法話 中 止
  • 昼食 な し

碧海教会

額田郡幸田町菱池農基17-1 鈴木定夫