俳句同好会 はるひ2021.02<第65号>

令和3年(2021)年2月 メンバー新作俳句同好会 はるひへようこそ!

●句碑をたずねて

蒲郡市竹島町・八百冨神社の句碑 鈴木定夫

ふくらめる芽をいたわりてみくじ結う 山田牛歩

昭和61年4月20日 三河発行所

左:長さ387mの竹島箸を渡る竹島は全体が国の<天然記念物> 中央:八百冨神社 正門 左:山田牛歩の句碑

 一昨年12月に発生した〝新型コロナウイルス〟による病根は、丸一年を経過してようやく・・ワクチンが開発されるに至って――徐々に沈静化の希望が芽吹いて来ている。
 そうした中でもマスクをきっちり装着、消毒液を鞄に納めて<3密>を順守しながらクルマで出立。内心・・〝コロナ禍に対する御加護〟を祈念しながら、目当ての句碑を訪ねて行った。

竹島弁天納涼素麺流し句会における入選句

自宅から約12km、ゆっくり走って約30分後に――蒲郡市竹島町の駐車場へ到着した。――係の人に≪句碑≫のありかを尋ねたところ。「すぐあそこ」と、指さして案内してくれた。めざした≪句碑≫は、八百冨神社の拝殿横に建っていた。八百冨神社の本殿は、387mの橋を渡って、101もの石段を登らねばならない。急峻ぶりを実感しながら・・はるばる参詣に訪れる人々には(ありがたい配慮の造りだ)などとも実感ささせられながら登って行った。
≪句碑≫を撮影後、橋を渡り、石段の手すりにつかまりながら登って、本殿にお参りしてきた。ハンカチに消毒液を湿らせたうえ、手すりを消毒しながら登り降りする。・・自然に独りほくそ笑んでいた。

*巻末の「つれづれメモ」をご参照願います。

●メンバー新作ご紹介

1.<課題句>=梅、立春、残雪

蔭山 政江 課題句1
鈴木 定夫 課題句2
堰本 敏雄 課題句3
瀧本 憲宏 課題句4
野口 正子 課題句5
宮川久美子 課題句6
山根 円蔵 課題句7
吉川 正男 課題句8
吉弘カスミ 課題句9

2.<自由句>

蔭山 政江
俳句特設1
鈴木 定夫
俳句特設2
堰本 敏雄
俳句特設3
瀧本 憲宏
俳句特設4
野口 正子
俳句特設5
宮川久美子
俳句特設6
山根 円蔵
俳句特設7
吉川 正男
俳句特設8
吉弘カスミ
俳句特設9

3.お知らせ

 次・3月の課題は、雛、蜆、木の実です。締め切りは3月15日(月)です。

お世話役のつれづれメモより

  • 山田牛歩 明治42(1909)年豊橋生れ~平成6(2004)年7月25日没。
    俳誌『三河』第3代の主宰を、昭和61(1986)年から11年間に亘って務められた。

    *本業は、小学校の教員であり、蒲郡北部小学校や三谷町小学校の校長を務められたと、『俳誌三河千号史稿』に掲載されていた。――以下、引用。

    • ①Aさんは、「平成5年1月に、山田先生のご子息と机を並べて学校の教師をしていたので、俳句の初心者向きの「水曜会」に加入した。印象に残っていることは、初心忘るべからず・・について、是非、時々の、老後・・の3つの初心がある――と教えて頂き、常に新鮮であり続けていた」と言う。
    • ②Bさんは、「牛歩先生は私が通った三谷小学校の校長先生だったので・・ワクワクした気持ちで参加した。いつも黒板に漢字を書いて、その成り立ちや詠み方を講義して貰い、「生徒に戻ったような気持で楽しかった」と言う。
    • ③平成4(1994)年4月、三河織物協同組合が、中学校卒業=九州・東北出身の女子社員のために『三河女子高等専門学校』を設立し、同校・校長に、山田牛歩が選ばれた。
  • 藤原俊成(1111)年~(1204)年
     平安時代末期から鎌倉時代初期の歌人である一方、安元2年(1176)に出家し、養和元年(1186)、琵琶湖の竹生島から〝弁天様〟を、蒲郡の〈竹島〉に勧請されたと言う。
     蒲郡の〝開拓祖〟として――竹島の「千載神社」に祀られている。
  • 竹島の魅力
    • ①昭和5(1930)年、竹島全体が国の天然記念物に指定された。島の全景は冬でも緑一色で・・・
      暖地性植物(65科238種)に覆われている。
    • ②竹島には、5つの神社が祀られている。
      <神社> <祭神> <ご利益>
      ・八百冨神社 あまてらすおおみかみの女神・市杵島命・水の神 開運・安産・縁結び
      ・宇賀神社 食物を主宰する神 豊作・豊漁
      ・大黒神社 福の神 商売繁盛
      ・千歳神社 藤原俊成 長寿・学問
      ・八大滝神社 龍・水の神 家内安全・厄除け

額田郡幸田町菱池農基17-1 鈴木定夫