俳句同好会 はるひ2021.03<第66号>

令和3年(2021)年3月 メンバー新作俳句同好会 はるひへようこそ!

●句碑をたずねて

蒲郡市形原町 形原神社の句碑 鈴木定夫

立春の山をはなれて雲かるし 安立彦重

昭和25年3月25日 双葉会建立

 手元の文学碑誌をめくって、3月の詠まれた<句碑>が近くにないか・・と探してみたところ、自宅から僅かに隔たった蒲郡市形原町の<形原神社>に・・<立春>の詠み込まれた〝句碑〟があるのを知ることが出来た。季節の訪れとして昔から馴染まれている<立春>にはまだ少々早いが、句意に結びつくヒントが得られないか・・と、好天の3月27日に、カメラと地図と歳時記などを用意したうえ、クルマで訪ねて行った。(行程=自宅から約9.5km、所要=約25分)

左:形原神社の大鳥居と参道 中央:安立彦重(立春の・・)句碑 左:形原神社の拝殿

●メンバー新作ご紹介

1.<課題句>=木の芽・雛・蜆

蔭山 政江 課題句1
鈴木 定夫 課題句2
堰本 敏雄 課題句3
瀧本 憲宏 課題句4
野口 正子 課題句5
宮川久美子 課題句6
山根 円蔵 課題句7
吉川 正男 課題句8
吉弘カスミ 課題句9

2.<自由句>

蔭山 政江
俳句特設1
鈴木 定夫
俳句特設2
堰本 敏雄
俳句特設3
瀧本 憲宏
俳句特設4
野口 正子
俳句特設5
宮川久美子
俳句特設6
山根 円蔵
俳句特設7
吉川 正男
俳句特設8
吉弘カスミ
俳句特設9

3.お知らせ

 次・4月の課題は、春の雲・花・風光るです。締め切りは4月19日(月)です。

お世話役のつれづれメモより

  • 足立 彦重
    大正3(1914)年10月6日;形原町生れ~昭和58(1983)年3月22日没、68歳
    • ①『俳誌三河』の十師の一人とうたわれ、この句碑建立には130余名が参加されている。
      *以下、『俳誌三河千号史稿』より引用
    • ②昭和 9(1934)年  愛知県岡崎師範学校卒    30(1955)年 蒲郡市大塚中学校長    41(1966)年 同 塩津中学校長    43(1969)年 同 形原中学校長    50(1975)年 41年間におよんだ教員職を引退
      転校の都度、各地の公民館で≪句会≫を開催された。
    • ③足立彦重氏の人柄を偲ぶ俳句

      農地法頑なにあり懐手

       * 小作農の苦しみに共感

      静かなる物花嫁と若葉雨

       * 友人の娘さんの媒酌
  • 形原神社
    • ①社伝によると、 欽明天皇(630~641年)の時代に、東夷鎮定の大将・藤原千万公が当地に駐屯している時に、荒地を開拓して山麓に〝植力神〟を祀った――と言う。

      ・寛永6(1639)年に領主・松平三郎が三石を寄進。

      ・明治5(1872)年<郷社>となる。ご神徳は「土に関する諸事災を免れる」と言う。

    • ②大正12(1922)年、<県社>に指定された。
    • ③昭和20(1945)年の三河地震で社殿が被災。『三河地震忘れじの碑』が建立された。

      左:忠魂碑 中央:昭和天皇御製 碑 左:戦没者の遺影

額田郡幸田町菱池農基17-1 鈴木定夫