従業員との関わり
「人間性の尊重」と「安全最優先」を基本に、従業員が安心して意欲的に働ける職場づくりに努めています。
以下の主要KPI を掲げながら、働きやすく成果を生み出せる職場づくりを進めています。
区 分 | 項 目 | 目 標 | 2018年度実績 |
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1 働きやすい職場風土づくり |
離職率 | 3.0% 以下 | 1.2% |
平均残業時間 | 20H /月以下 | 18.6H /月 | |
年休取得率 | 95% 以上 | 97.1% | |
非正規社員からの正社員登用数 | 30人/年 | 2019年度から登用実施中 | |
敷地内禁煙 | 2020年1月実施 | 勤務時間内禁煙 | |
女性管理職の人数 | 18人 | 16人 | |
2 多様性の促進 |
新入社員の女性比率 | 20% | 21% |
育児休業取得者率 | 男性:8% 女性:100% |
男性:4% 女性:100% |
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外国人従業員数 | 30人 | 22人 | |
障がい者雇用率 | 2.2% | 2.33% | |
3 人材育成 |
若手従業員の海外育成出向者数 | 40人 | 22人 |
社内階層別研修受講率 | 対象者の100% | 99% | |
若手従業員3年独り立ちプランの完遂 | 100% | 現在は技術系部門で実施中。 2019年から全社で実施。 |
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上司と部下の自己申告面談実施率 | 100% | 97% |
人材育成
自分で考え行動するグローバル人材を育成
グローバルでの当社の総合力を高めるため、それを支える人材育成と、従業員一人ひとりが能力をフルに発揮できる職場環境づくりを進めています。

成長をサポートする、人材育成の枠組み
当社グループでは、人事管理制度を柱に、一人ひとりの中長期的なキャリアデザインの見える化や自己申告面談、仕事の経験の幅を広げる若手からのローテーションの実施、そして従業員に必要な能力・スキルの習得の機会となる階層別教育・専門教育を充実させています。
■人事育成のサイクル

■階層別教育体系

教育プログラムを充実し、人材育成を活性化
キャリアビジョンに基づき、グローバルに活躍できる人材、次世代リーダーなどの育成に向けたさまざまな施策や研修プログラムを整備するとともに、海外を含めた全グローバル社員に向けての人材育成プログラムまで幅広く手掛けています。

モノづくり人材を育成
モノづくりの会社としての競争力の源泉である強い現場づくりをねらいに、生産現場で働く従業員の階層別や専門領域ごとの技能系教育を拡充しています。2018年4月に入社した技能職51名を対象に、4ヵ月にわたる技能教育を実施。生産現場での安全の基本(危険さの模擬体験)をはじめ、金型保全の実習や、2足歩行ロボットの製作、自転車の分解・組み立てといったモノづくりの基礎教育を行った後、2ヵ月にわたりモノづくりの生産現場で実習を行っています。

働き方改革・風土改革
2017年度より、従業員一人ひとりが「本来業務をやり切る」ことができるようITを活用した業務の効率化、会議体の見直しをスタート。さらに働き方そのものを変える活動全体を「働き方改革」と位置づけ、さまざまな取り組みを行っています。環境の変化にスピード感を持って対応し、仕事の質を高められるよう、これまで以上に職場でのコミュニケーションを密にし、ムダの廃除やメリハリある働き方を進めていきます。
■働き方改革の3つの柱




カイカクマ
(従業員の公募で決定)
■働き方改革の活動例
観点 | 項目 | 取り組み |
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本来業務への集中 | 集中タイムの設定 | ・毎日11時~12時を「集中タイム」に設定 ( 原則、NO会議 NO電話 NO指示。 11時に音楽を鳴らしてお知らせ) |
業務 効率化 | 会議体の見直し | ・事前会議の開催廃止、出席対象者・開催時間 ・頻度のミニマム化 ・会議ルールとマナー遵守の再徹底 |
定時以降の打ち合わせ ・ミーティングの禁止 |
・毎週水曜日・金曜日の定時以降は原則禁止 | |
ITツールを活用した 業務改善 |
・移動時間低減と業務スピード向上 (移動型TV会議導入など) ・RPA※1による作業の自動化 |
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職場主体の改革推進 | ・各部門の「改革推進リーダー」を 中心とした職場単位の取り組みの実施と 情報共有 |
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メリハリある働き方 | 年休取得の促進 | ・一般職の年休カットゼロ・ゆとりプル※2 取得促進 ・基幹職の年休目標設定・取得実績管理 |
- ※1: Robotic Process Automationの略。ロボット技術による業務自動化
- ※2: 3日連続年休
■働き方改革の活動例
フロア中央に設置した
ガラス張りのミーティングスペース
働き方改革の一環として、育児・介護・加療中の従業員を中心に下記の取り組みを2019年度に試行します。
1.在宅勤務
自宅での勤務を可能とすることで、仕事と生活の両立を図り、誰もが能力を発揮し効率的に仕事を進められる環境を提供
2.変形短時間勤務
従来の短時間勤務制度を見直し、さらに仕事や生活に合わせた柔軟な短時間勤務を認める試み
■風土改革の活動例


豊田合成グループ全社駅伝大会
(仕入先/ 関係会社様も参加)
障がい者が働きがいを持ち、定着できる職場づくり
障がい者雇用を社会的責任と捉え、積極的に取り組んでいます。「障がい者雇用推進委員会」を主体に、採用・配属・管理監督者への教育・職場定着・啓発を実施。特に職場定着に重点を置き、定期ケア面談などを通して現状を把握し、困りごとを吸い上げることにより、職場環境を改善しています。グループ全体としても、障がい者セミナーの開催など、情報共有や教育の場づくりに取り組んでいます。また、障がい者が従事できる仕事を明確化し、計画的に採用・配属を行っています。2018年度時点で、121名の障がい者を雇用し(2019年1月1日現在)、雇用率は法定雇用率の2.2%を超える2.33% に達しています。

■障がい者雇用率の推移(豊田合成(株)単独)

定年後も安心して働ける環境づくり
「定年後再雇用制度」により、定年後でも安心して働ける環境を整えています。再雇用後も多くの方が高い技術力・経験を活かし、活躍しています。また、短日・短時間勤務を拡充し、ワークライフバランスのとれた働き方が実現できるよう支援をしています。
■定年後再雇用者の推移

充実したセカンドライフに向けたサポート
一生懸命働いてきた従業員が豊かなセカンドライフをおくれるよう若い世代から、資産形成の研修を必修で開催しています。入社時、30歳、40歳、55歳それぞれの年代に応じたカリキュラムで、ライフイベントに備え計画的に資産形成ができるよう制度面の充実を図りながらサポートをしています。55歳研修では配偶者も参加いただいています。

職場の一体感・家族や地域との絆を深めるイベントの開催
当社は2015年から職場の一体感醸成をねらいに「全社駅伝大会」を実施しています。2018年は約1,200名の選手が職場や家族約1,500名の応援団から大きな声援を受けながら、たすきをつなぎました。
また、家族の絆や地域の皆さまとの交流を深める「TGフェスティバル」や「森町納涼祭」を開催しています。日頃のサポートや理解と協力に、感謝とおもてなしの気持ちを込めてイベントを企画しています。


豊田合成(株)が誇る強化クラブのご紹介
当社には約18の文化・体育クラブがあり、イキイキと活動しています。その中でも特に強化を図っているクラブは次の3部です。2020東京オリンピックでの活躍を目指している選手もいます。また、地元の小中学校へボランティア訪問し、ジュニア育成にも貢献しています。
■主なクラブ活動の成績
バレーボール部 「トレフェルサ (現ウルフドッグス 名古屋)」 |
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ハンドボール部 「ブルーファルコン」 |
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バスケットボール部 「スコーピオンズ」 |
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「トレフェルサ(現ウルフドッグス名古屋)」

「ブルーファルコン」

「スコーピオンズ」
心身の健康維持・増進のために
従業員の心身の健康維持・増進のための施策を行っています。
メンタルヘルス活動
当社では、管理監督者を重点に階層別のメンタルヘルスの定期教育を行い、職場のメンタルに配慮した運営と円滑なコミュニケーションを促しています。また、全従業員にはメンタルヘルスの教育通信を隔月で配布し、セルフケア能力の向上を図っています。各事業所では社内の保健師・看護師と外部カウンセラーがカウンセリングにあたり、心の健康の維持・促進を図っています。
フィジカルヘルス活動
健康維持・増進のための各種啓発活動と共に、節目年齢時に生活習慣病予防を目的とした健康教育を実施しています。また喫煙者を対象にした禁煙支援にも力を入れています。2020年1月からは当社敷地内を全面禁煙化する予定です。
これらの活動も含め、従業員の健康管理を経営視点で考え、取り組みを推進していることが評価され、2018年2月、経済産業省と日本健康会議※4が選定する「健康経営優良法人~ホワイト500~」の認定を3年連続で受けることができました。
- ※4: 日本健康会議:少子高齢化が急速に進展する日本において、国民一人ひとりの健康寿命延伸と適正な医療について、民間組織が連携し行政の全面的に支援のもと実効的な活動を行うために組織された活動体のこと。

■健康教育体系



「健康講演会・展示会」を開催
当社では2016年度から、従業員一人ひとりが健康意識を高め、自ら行動に移す契機とする健康維持・増進活動の強化を始めました。その一環として、各職場の管理職を対象に自発的な運動習慣の重要性などに関する講演会を開催し、生活習慣病予防のために職場単位でできる健康行動・活動などを紹介しています。2018年11月には、当社サンコートイーストで健康講演会・展示会を開催し、役員・部門長・関係会社代表など約200名が参加しました。今回はRIZAPパーソナルトレーナーの近田眞奈氏を講師に招き、食事や運動習慣について学んだほか、脂肪燃焼効果の高いトレーニングを全員で体験しました。会場では健康展示会も併催し、健康情報に関するパネル展示に加え、医療スタッフのガイドで血管年齢のチェックや骨密度を測定しました。


災害「ゼロ」を目指して活動を推進
当社では、社長が全社総括安全衛生管理者として全拠点を統括し、「安全人づくり」と「安全職場づくり」の両輪で災害「ゼロ」を目指しています。
2018年度の「安全人づくり」では、安全こだわり活動の重点テーマに「階段の手すりを持つ」「止まれ箇所での一時停止・左右確認」を掲げ、立哨活動などを通じてルールの維持・定着と遵守率の向上に努めてきました。
「安全職場づくり」活動では、重篤な災害(STOP7) につながる高リスク設備の安全化を目指し、逆KY(危険予知)の考え方を取り入れたリスクアセスメントを行い、対策の優先順位を明確にして対策を推進してきました。

■労働災害発生率(休業度数率)の推移

「労使相互信頼・相互責任」のもと、社員がイキイキと働ける職場をつくる
労使関係の基本理念「相互信頼・相互責任」のもと、会社と労働組合がより良い職場環境を目指し、労働条件を話し合います。「中央労使協議会/懇談会」「本部・センター労使協議会/懇談会」「部門労使協議会」などを定期的に開催し、労使が対等に話し合い、「労使双方向コミュニケーション」のさらなる向上を目指しています。特に「部門労使協議会」では、職場での困りごとなどを部門長と職場の代表である職場委員長が話し合い、さらなる働きやすい職場づくりを目指しています。