
Interviews
分野も国境も越えて、
まだないモノを
つくろう。
- T.Y
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電子技術部
2022年入社(中途)

Profile
大学では電気工学を専攻し、超音波技術を用いた研究に取り組む。車が好きだったことから、卒業後は地元・長野県の自動車部品メーカーに就職し、車載電子ユニットのハードウェア(電子回路)設計を担当。16年近く勤務したが、「新たな分野で開発に挑戦したい」という想いで豊田合成に転職した。現在は電子技術部に所属し、チームリーダーとして豊田合成の樹脂製品を電動化するためのアクチュエータ(モーター)開発に携わっている。
- Memorable Work
- 記憶に残っている仕事

私の記憶に深く残っているのは、転職してから間もない時期に任せてもらった「樹脂製品の電動化のためのアクチュエータ開発」です。私にとってアクチュエータ開発は初めての経験であっただけでなく、豊田合成としても未開拓な部分が多いなど、挑戦の連続となる案件でした。さまざまなメーカーの製品調査を実施し、製品設計部門とも一緒になって、「どんな取り付け方で、どれほどの出力で、どのように動かすか」というアクチュエータの仕様を決めていきました。しかし、顧客要求を満足させるためには課題も多く、アクチュエータの設計によって解決させるのか、あるいは樹脂側の製品設計によって解決させるのかを明確にしなければなりませんでした。分野をまたいだ課題については、お互いに自然に聞けるという環境がよかったと思います。当時はすぐ隣が製品設計部門だったこともあり、頻繁にお互いの専門領域について質問したりして議論を重ねたことを覚えています。

もう一つの課題としてあったのが、アクチュエータに使用する海外メーカーとのディスカッションです。言葉や文化の壁があることは承知していましたが、特に驚いたのは「契約社会」と「役割分担」に対する考え方です。彼らは、契約書に記載された役割と業務を遵守する傾向があり、自分の領域外のことは「知らない」とはっきり明言するのです。しかし、それでは設計に必要なデータを入手できないこともあるため、「この情報がなぜ必要か」を丁寧に伝えて納得してもらいながら、慎重に対話を進めていきました。
この仕事で得た成長や学び
この案件を通じて、専門領域や国を横断したプロジェクトにおいて、チームとしてモノづくりをする力が身についたと感じています。前職では仕様書をもとにした設計が主でしたが、今回の仕事のなかで「仕様と設計」の違いを痛感しました。アクチュエータの場合、「電気」の力で「メカ」を動かすため二つの技術領域を横断します。専門知識が異なるため、当初はコミュニケーションが上手くいかないこともありましたが、「相手の知りたいこと」、「どうすれば伝わるか」を意識したことで、伝える力が高まってきたと思います。さらに、文化や商習慣が異なる海外メーカーとのやりとりを経験できたことも成長につながったと思います。
- Q&A
- 気になる質問
仕事のやりがいは何ですか?
仕事のなかで感じる「新たな成長」にやりがいを感じています。特に開発や設計に携わりたいと考える人は、「自分の頭で考えて、新しいモノをつくる楽しさ」を感じたいと思うはずです。その点で、今の仕事では新しいことに挑戦できる開発業務に携われていることに感謝しています。また、新製品の提案を担うことの多い当社では「若手に挑戦させよう」という風潮があります。先輩社員と一緒にフォローアップや改善を行う体制があるため、年次を問わずチャレンジできる土壌が整っている点もやりがいにつながっています。
豊田合成の魅力を教えて下さい
当社の魅力は、何といっても企業規模の大きさにあります。アジア・北米を主軸に世界に広がる拠点の多さ、さらには開発・製造を行う製品領域の広さにもつながっています。そして、国内外問わず先進的な技術を持つメーカーと共同開発をする機会も多いため、新しい知識や経験を身につけることができるはずです。また、部署に配属後も、他の部署に興味が湧いてきた場合は異動を希望することができます。国を越えて、分野を越えて、職種を越えて幅広く活躍できるのが当社の良いところではないでしょうか。
これからの夢を教えて下さい
私の夢は、世界初となる製品開発に携わることです。新しいモノを提案できる環境を活かし、画期的な電子製品や製品システムの開発に貢献できればと思います。まだまだ目の前の仕事に精一杯ではありますが、いつか自分が手がけた製品が「豊田合成の代表的な製品」となり、世界でトップシェアを誇る日が来れば、それ以上の喜びはありません。私と同じように「ないモノをつくりたい」と想う方がいれば、一緒に仕事をできる日を心待ちにしています。

- Comments from Colleagues
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同僚からのコメント
T.Yさんとは、アクチュエータ開発に関するプロジェクトで密に関わっています。私は上司として、仕様交渉や課題解決のアドバイスを行ったり、議論を重ねたりしながら、より良い製品を目指してともに取り組んできました。Yさんの強みは、ロジカルな思考力と粘り強さ。前職での製品開発経験を活かし、疑問点を徹底的に追及するその姿勢は、顧客や取引先からの信頼を勝ち得ています。また、トラブル対応や交渉の際には、彼が築いた広い人脈が大きな助けとなるなど、「エースエンジニア」としてチーム全体を支えてくれています。これからは、リーダーとして若手メンバーへの技術伝承やチームの技術力向上にも力を注いでほしいと思っています。100年に一度と呼ばれる変革期のなかで、豊田合成の樹脂製品の電動化をさらに推し進め、業界の最前線で活躍し続けてくれることを期待しています。
