Interviews

技術と人をかけ合わせ、
データの先にある
未来へ。

Y.Y
生産技術統括部 IoT推進室
2018年入社(新卒)

Profile

大学では知能システム工学を専攻し、機械学習やビッグデータ解析といった技術による株価予測に関する研究を行った。東海圏での就職を考えるなかで、長く働き続けられる業界として製造業を志望。そして、豊田合成の機能部品が担う「誤作動なく命を守る」という使命感の高さに魅力を感じて入社を決意した。現在はIoT推進室に所属し、データ解析による生産性向上に取り組んでいる。

Memorable Work
記憶に残っている仕事

私が特に印象に残っている仕事は、「エアバッグのインフレータ(ガス発生装置)の製造工程で発生した不良の低減活動」です。この案件は、エアバッグに圧入するガスの圧力や重さの基準値を逸脱する不良が、製造過程において突然増加したことがきっかけとなって始まったものでした。不良増加の原因を探るために、圧力値の波形データを10ミリセック(1,000分の1秒)単位で収集して解析。一日で収集されるデータの総数は2000万以上にも上ります。これらの膨大なデータを解析していった末に、設備を用いた圧入段階での不安定な数値が見つかり、それをもとに是正していくことで、不良を低減させることができました。この案件が記憶に残っているのは、製造部や生産技術部、品質管理部などの皆さんとの協力体制のおかげで、的確な原因対処を行えたという成功体験になったからです。

私たちIoT推進室は、データをもとに解析を行うことはできますが、実際の設備改善を行うのは現場の皆さんです。私たちの分析結果を信じ、複数の部門の方々が一緒になって考えてくれたからこそ、最終的な原因究明まで辿り着けたのではないかと思います。手探りの状況から始まった、3、4ヵ月に及ぶ長い戦いでしたが、私たちのデータ解析と現場の皆さんの深い設備知識がうまく結びつき最適な改善活動を行えたことはとても良い経験になりました。

この仕事で得た成長や学び

この案件を経験したことで「うまく連携すること」の大切さを学べたように思います。もちろん解析の精度や手法は重要ですが、データを受け取ってもらえるような連携をすることも、それと同じように必要なのだと今では思います。以前の私は、解析技術に偏っていたところもありましたが、この案件のおかげで、当時なぜうまくいかなかったのを反省することもできました。

Q&A
気になる質問

仕事のやりがいは何ですか?

私がやりがいを感じるのは、「お客さまから感謝の言葉をもらう瞬間」です。データ解析を担う私たちにとっての「お客さま」とは、私たちに解析を依頼してくださる皆さんのこと。無事に不良が改善された際に「うまくいくようになりました。ありがとうございます」と言っていただけることが何よりも嬉しいです。特に、管理職の方ではなく、現場の皆さんから感謝の声をいただくときが一層嬉しく感じられます。その言葉からは、本当に喜んでくれているのが伝わるからです。今後も、感謝の言葉を聞けるよう仕事に励んでいきたいです。

豊田合成の魅力を教えて下さい

当社の魅力は、チャレンジをさせてもらえる環境にあると思います。IoTは、比較的新しい技術です。だからこそ、外部講習などに参加して知識を増やすことが欠かせませんが、私の上司は「やりたいことがあったら、やっていいよ」と、いつも力強く背中を押してくれます。現場で通用する知識を身につけるために、積極的に学びを推奨してくれるこうした風土は、IoTによる効率改善を担う私たちにとってはとてもありがたいものです。

これからの夢を教えて下さい

日進月歩で進化していくIoTやAIの技術に取り残されることなく、今後も知識を蓄えて、活用方法を考案していきたいです。特に現在は、生成AIの目覚ましい発展が大きな注目を浴びています。まだ具体的なイメージがあるわけではありませんが、製造部門の業務効率化や不良頻度の低減に、それらの技術を活用する道があるはずです。一緒になって考えてくださる皆さんと連携しながら、これまでにない応用技術を生み出していければと思います。

Comments from Colleagues

上司からのコメント

IoT推進室は、製造工程のさまざまなデータを活用し、生産性向上に取り組むことをミッションとしています。そのなかで、Y.Yさんは若手のリーダーとして、内製開発したシステムの活用やデータのAI解析を行っており、私もグループリーダーとして一緒になって考え、議論をしながらともに業務にあたっています。Y.Yさんは、ビッグデータ解析を通して新たな影響因子を発見し、課題解決につなげることに長けていましたが、今では社内を代表する第一人者といえるまでに成長してくれました。今後も、IoT推進室のデータ活用のリーダーとして、世界規模で広く活躍してほしいです。