Interviews

理想の生産ラインは
挑戦と対話から
生まれる。

T.K
IE生産技術部
2014年入社(新卒)

Profile

大学では機械工学を専攻。卒業研究として、遠隔操作ロボットの開発にチームで取り組み、役割を分担しながらプロジェクトを進めるなかで多くのことを学んだ。数ある企業から豊田合成に興味を持ったのは、エアバッグのように「命を守る」製品や、車の「顔」となるグリルなどさまざまなベクトルを持った製品に魅力を感じたためだという。現在はIE生産技術部でめっき設備の開発と設計を担っている。

Memorable Work
記憶に残っている仕事

入社して初めて任された「めっき設備の立ち上げ」は、今でも鮮明に記憶に残っています。40メートル四方の敷地に柱を立て、床をコーティングし、めっき製品を搬送する大型設備を据え付けるという流れですが、仕様から設置までの全体を担当させてもらいました。規模の大きさにも圧倒されましたが、それ以上に困難だったのは、大学で学んだ知識がほとんど通用しなかったことです。配管の設計、水圧や給排気の計算、さらにはめっき液の特性を考慮した素材選びなど、すべてが未知の領域でした。

もう一つ忘れられないのは、「めっき製品の自動化プロジェクト」です。社内でも今まで導入事例がなく、私自身としても初めて産業用ロボットを操作するなど、技術的な挑戦の連続となる案件でした。特に難しかったのは、めっき製品は光を反射してしまうため、ロボットの視覚センサーが製品の位置を認識しづらいという問題です。そこであえて一昔前の技術であるステレオカメラを用いた手法を活用することで、三次元で位置を特定することが可能になり、課題を克服することができました。
どちらの案件も簡単なものではなく、チームで対応することでなんとか乗り越えられたのだと思います。たとえば、めっき設備の立ち上げでは、チームメンバーが交代で機械に張り付いて調整をしていくことで最終的な形へと近づけることができましたし、自動化プロジェクトでは、開発者では把握しづらい現場の視点を技能員の方から教えていただくことで実現できました。学生時代とは比べものにならないほど、さまざまな方々との連携が必要となるプロジェクトの経験を通じ、協力の大切さを実感できたように思います。

この仕事で得た成長や学び

「設備を設置する」といえば単純なことにも聞こえますが、技術にもとづいて計画・開発・設計・設置を行い、関連部署との合意を形成し、さらには効果額を試算して予算を決めていくなどの非常に多岐にわたる工程が含まれます。今回の二つの案件で一連の流れを学び、新たな技術に関する知識を身につけたことは大きな収穫でした。そして何より、今後の案件にも必ず活かせるコミュニケーションを学べたことが良かったです。段取りを踏まえた上できちんと対話を続けていくことができれば、たとえ専門知識が不足していたとしても、周りの力を借りながら設備設計を進めていけるのだと知りました。

Q&A
気になる質問

仕事のやりがいは何ですか?

私が感じる仕事のやりがいは、「会社の収益に直結する仕事をしていること」です。案件ごとに内容や大きさは異なりますが、自分が考えた分だけ会社の収益に直接つながっている実感があります。一方、1度の設備停止で数百万の損害を出してしまうこともありえるため、不安を感じることもありますが、さまざまな人と協力し意見をぶつけ合いながら進めることで、大きな達成感を得ながら仕事を続けられています。

豊田合成の魅力を教えて下さい

挑戦できる環境こそ、当社の魅力ではないかと思います。特に自動化プロジェクトで活用した産業用ロボットは、私から「これを導入すれば効果があります」と提案をして採用されたものでした。私自身、ロボットの導入経験はありませんでしたが、教育を受ける機会を与えてもらい、実際に業務のなかで活かすことができたのは、当社の挑戦を後押ししてくれる環境があったからではないでしょうか。

これからの夢を教えて下さい

人手不足や環境への配慮が叫ばれる現代において、そうした変化に応じながら効率的な製造ラインを構築していきたいと思っています。そのためには、自分自身のスキルを磨き続ける必要があります。私の夢は「止まることのない生産ラインの構築」です。実現はまだ難しいかもしれませんが、機械の故障や人的ミスによるトラブルを最小限に抑えるために、仕様設計や管理手法を深く突き詰めていけば、必ず理想的な生産ラインを設計できるはずです。

Comments from Colleagues

上司からのコメント

T.Kさんとは、めっき設備の開発における助言や改善、進捗管理などのサポートを通じて関わっています。いつも感心させられるのは、関係部署と積極的にコミュニケーションを取って、業務を円滑に進める姿勢です。対話を欠かすことなく事前準備を入念に行ったり、作業を進めるなかで生まれた課題をすぐに共有することで、他部門の皆さんと一緒に解決をしている姿をよく目にします。今後は、チームワークも含めたTG Spiritを発揮しつつ、AIなどの新技術も積極的に取り入れることで、より高い視点から業務全体をまとめる力を養っていってほしいです。T.Kさんの成長は、組織の成長にもつながるはずですから。