
Interviews
豊田合成は技術で
世界と
つながっている。
- K.H
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セーフティシステム第2技術部
2019年入社(新卒)

Profile
大学時代は電気工学を専攻し、モーターの効率化に関する研究を行う。当時の友人から「交通事故でエアバッグに命を救われた」という話を聞いていたこともあり、技術で人々の命を救う仕事に携わりたいと考えるようになり、就職活動を行うなかで、エアバッグをはじめとする自動車用安全部品を開発・製造し、また「e-Rubber」等の先進技術開発にも取り組んでいる豊田合成に魅力を感じ入社を決意。。セーフティシステム第2技術部に所属し、「ポップアップフード・アクチュエータ*」の開発を担う。 *車両が歩行者と衝突した際に、フードを瞬時に持上げ、エンジンなどの硬い部品との間に空間を確保することで頭部などへの衝撃を緩和する製品。
- Memorable Work
- 記憶に残っている仕事

今でも思い出す仕事は、「中国のローカルメーカーに向けたポップアップフード・アクチュエータの量産化案件」です。この案件は、中国での歩行者保護規制が強まっているという背景を受けて、当社が本格的に中国市場へ参入するきっかけとして始まったものです。
今回、ポップアップフード・アクチュエータの構造の見直しにより、フードの持ち上げ性能を損なうことなく、構成部品の数を約4割削減し、製品のコンパクト化・低コスト化を実現しました。現地で材料調達を行なわなければならず、これまで培った経験をそのまま活用することができませんでした。そこで、金属部品部門などにも相談し、自部門の知見と組み合わせることで何とか開発を進めていきました。

本プロジェクトは設計難易度が高く、製品の立ち上げから多くの知見・経験を持つ日本本社での開発が必要でしたが、今後の中資系カーメーカーへの展開を見据え、現地開発力をアップさせる必要があり、中国拠点から現地スタッフに出向に来てもらい、ポップアップフード・アクチュエータの設計に関する技術を伝えました。技術開発は日本で行い、量産に向けては出向から戻った中国人スタッフと連携し中国現地での量産整備を行いました。
この仕事で得た成長や学び
この案件からは多くのことを学びましたが、特に論理的な製造設計の力を身につけられたことは大きな収穫だったと思います。たとえば、設計段階で部品の数値を決める際には、その数値が「どの情報をもとに導き出されたのか」をしっかり理解し、設定及び開発を進める必要があります。また、火薬の燃焼ばらつきや金属部品の出来栄えばらつきを考慮し、最悪な条件でも安全性が確保されている設計にしなければなりません。こうした緻密な設計は、それまで設計に携わることが少なかった私にとって新鮮なものでした。
- Q&A
- 気になる質問
仕事のやりがいは何ですか?
私がやりがいを感じるのは、自分が手掛けた製品を展示などで目にする瞬間です。ポップアップフード・アクチュエータはフードを開くと見える位置にあるため、これまでの頑張りを完成品として見られるのが非常にうれしいです。中国の車両は実物を自分の目で見ることはできませんが、業務がきっかけで交流が芽生えた中国人スタッフから写真を送ってもらったりできるようになりました。日本だけではなく、世界の車に搭載されて、世界で人の安全を守っていることが、日々のモチベーションになっています。
豊田合成の魅力を教えて下さい
世界中の交通事故の死傷者低減に貢献できることが、当社の大きな魅力だと感じています。エアバッグをはじめ、ポップアップフード・アクチュエータも世界市場に進出しており、「自分が世界の安全に関わっている」という誇りをもって仕事と向き合えます。また、そうした世界規模のやりがいを感じられる一方で、男性社員であっても育休が取りやすい雰囲気があるのも魅力の一つです。技術部門は男性社員の割合が多いですが、休暇制度を申請しやすい雰囲気のおかげで、私も気兼ねなく育休を取得することができました。
これからの夢を教えて下さい
今後は、世界で活躍できるような技術者になりたいと思っています。もともと私は海外志向があるタイプではありませんでしたが、実務を通じて海外市場に触れるなかで、グローバルな視点が養われたように感じます。世界における豊田合成の立ち位置は?地域ごとのニーズの違いは?現地スタッフとは、どんなコミュニケーションを取るべきか?など、グローバルな視点で見るからこそ気づくさまざまな問題と向き合いながら、世界で活躍できるような技術者を目指して、日々精進していきます。

- Comments from Colleagues
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同僚からのコメント
K.Hさんとは、主にポップアップフード・アクチュエータの設計を通じて関わっています。打合せで業務の進め方を協議するほか、アウトプットの確認や業務の割り振りも行っています。K.Hさんの設計は、後工程や仕入先の意見も取り入れることで「つくりやすさと性能のバランスが取れたもの」になっています。この「意見を取り入れ、仕事に活かす姿勢」こそ、K.Hさんの素晴らしいところ。お客さまだけでなく、部署の後輩達にもぴったりと寄り添う姿勢と癒しキャラ的な雰囲気に、いつも感心しています(せっかちな私とは対照的です)。今後も、そのバランス感覚を活かした製品づくりを進めてください。それは、K.Hさんにしかできない製品コンセプトになるはずです。
