
Interviews
やがて社会に届く、
挑戦がある。
- Y.I
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第2材料技術部
樹脂材料開発室 グループリーダー
2017年入社(キャリア)

Profile
大学では工学部で応用化学工学を専攻。所属した高分子化学のゼミでは、現在の豊田合成での業務に直結する高分子合成を研究した。医学部と連携し、がん早期検出に向けた細胞標識材料の開発に尽力したという。2009年に大学を卒業後、総合印刷会社へ入社。研究開発センターに所属し、印刷技術を応用した新技術探求に従事する。その後、2017年に豊田合成へ転職。これまでの経験を活かしつつ、開発品が自動車部品という最終製品に直結する点に魅力を感じ、入社を決めたという。
- Memorable Work
- 記憶に残っている仕事

現在も携わっている、自動車の「ミリ波レーダー」の電波を透過させる新しい塗料の開発です。近年、衝突防止などの高度な安全技術の向上に伴い、自動車には多数のミリ波レーダーが搭載されています。従来、レーダーはエンブレム裏に配置し、その部分だけ電波を透過させるのが一般的でした。しかし現在では、デザイン性をさらに高めるため、フロントグリルなどのパネル部分にもレーダーを配置するようになっています。そのため、パネル全体がボデーと同色でありながら、電波を透過させる機能が求められています。
この開発において壁となるのが「塗料の色」です。黒や白などの一般的な塗料は電波を透過しますが、シルバーなどのメタリック塗料にはアルミニウム等の金属が含まれるため、電波を反射してしまう課題がありました。そこで、金属を使用せずにメタリックな質感を表現しつつ、電波を透過させる独自の塗料開発に取り組んだのです。これにより、センサーの機能維持と洗練されたデザイン性の両立を実現することになりました。

こうした新製品を生み出すには、所属する材料技術部門内だけではなく、各部署との密接な連携が不可欠です。たとえば、開発部門が製品のコンセプトを作り、設計部門が具体的な形状や仕様を決める。そして、デザイン部門が理想の色や意匠を追求する、といった具合でも。もちろん、私たち材料技術部門も、最適な新材料を開発しますし、生産技術部門は工場での量産体制を構築します。
こうした各部門の連携の過程で重要なのが、各部署間における「視点のすり合わせ」です。たとえば、性能を高めることに固執して電波を通しにくい材料を使うと、生産技術部門は塗料の膜厚管理がシビアになり、量産が困難になります。逆に、材料側で少し電波を通しやすく調整できれば、管理の幅が広がり量産は容易になります。このように、それぞれの立場で協力し合い、材料の性能、デザイン性、量産のしやすさのバランスを取り、全員が納得できるコンセンサスを見つけ出しながら、一つの製品を作り上げるプロセスが非常に重要なのです。
この仕事で得た成長や学び
現地現物を目の前にした、確認やディスカッションの重要性を学びました。本プロジェクトの生産過程において、海外の自社工場へ直接赴く機会があり、その場で現地のエンジニアと会話することができました。その過程では、日本からでは見えづらかった現場の工夫や技術的課題への気付き、さらには工場を含めた海外拠点で働く方々との人的交流を深めることができ、大いに学びになりました。今では「グローバルに展開する当社だからこそ、現地現物を知ることが重要なのだ」と感じています。
- Q&A
- 気になる質問
仕事のやりがいは何ですか?
私が最もやりがいを感じるのは、開発に携わった技術が製品として量産される時です。直近では、ミリ波透過技術とライティング技術を融合した製品が発表され、世の中に広く発信される喜びを味わいました。豊田合成社内はもちろん、塗料や材料メーカーの技術者と長年共同開発に取り組み、製品化の喜びを分かち合えた瞬間は感慨深かったです。自分が開発した技術が自動車に搭載され、街を走る姿を見るのは私の大きな原動力になっています。
豊田合成の魅力を教えて下さい
私が感じる豊田合成の魅力は、自動車部品に限らず、非自動車領域などの新しい分野の研究開発にも積極的に挑戦させてくれる社風です。新しいことへの挑戦は大変ですが、会社全体がしっかり応援し、後押ししてくれます。実際に、社内のビジネスコンテストから生まれた三重県いなべ市のイチゴ栽培事業「いなベリー」のように、社員のアイデアが資金援助を受けて事業化された事例もあります。挑戦を歓迎し形にする姿勢が当社の魅力です。
これからの夢を教えて下さい
私も中途入社した当初は不安な気持ちがありましたが、先輩方や他部署の皆さんの親身なサポートのおかげで今の私があります。だからこそ、これからは私が受けた恩を若手や後輩の皆さんにしっかりと還元していく番だと思っています。自分自身の技術力を高めるだけでなく、これまでに培った知識や経験を積極的に共有することでチーム全体の底上げを図りたいです。皆さんと一緒に、共に成長できる組織を作っていけたら嬉しいです。

- Comments from Colleagues
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同僚からのコメント
Y.Iさんの最大の強みは「行動力と粘り強さ」だと思います。当部署は製品の内外装を問わず、将来の開発から直近の不具合対応まで幅広い業務を担います。その中でY.Iさんは、設計や生産技術、社外など幅広い方々とのパイプを活かして瞬時に行動し、結果が出るまでやり抜きます。海外出張で人脈を築き、形にした業務はその好例です。また、Y.Iさんは塗装やメッキ等の表面処理の経験が大変豊富で、「塗装ならY.Iさんさんに聞こう!」と言われるほど。今後はその知見を活かし、世界の各拠点から頼られる技術者になられると期待しています。




