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脱炭素社会の構築

車両の燃費性能向上につながる製品の軽量化に加え、生産性の向上、物流の効率化などにより、CO2排出量の低減を推進しています。

基本的な考え方

パリ協定で締結された、世界の平均気温上昇を産業革命前比1.5℃未満に抑える目標の実現はもちろん、2050年までに温室効果ガスの排出について、実質ゼロを実現しなければならないとされています。当社はTG2050環境チャレンジで掲げたCO2排出量のゼロ化を目指し、これまで培ってきたモノづくり力に加え、次世代自動車を見据えた材料や製品の開発力を活かし、2025年度までの活動目標「第7次環境取組みプラン」に実行計画を落とし込んで活動しています。2030年にはScope1、2のカーボンニュートラルを実現させるために段階的かつ具体的なCO2削減を進めていきます。

TCFDの提言に賛同

当社グループは、2019年5月、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に賛同を表明し、ガイドに基づいたリスク・機会と対応のシナリオ分析を行いました。そして、TG2050環境チャレンジや2030年のマイルストーンの見直しを行うなど、取り組みを加速するとともに、関連情報の開示を積極的に進めています。

カーボンニュートラル促進プロジェクト

材料・部品の調達、製品開発、生産、使用、廃棄段階まで考えたライフサイクル全体で、CO2排出量の低減活動を推進しており、2021年6月に全社横断のカーボンニュートラル促進プロジェクトを発足させ活動を加速させています。

【体制】社長をトップに、プロジェクトリーダーを副社長が務め、コアメンバーを部門長以上で構成し、スピード感をもって経営的な判断を即断即決で推進できる体制

【活動】各タスクは関係部門長がリーダーとなり活動を推進

カーボンニュートラル促進プロジェクト
■バリューチェーンでのCO2排出量低減活動
バリューチェーンでのCO2排出量低減活動
  • ※1 企業が間接的に排出するサプライチェーンでの温室効果ガス排出量(原材料製造、輸送、出張、通勤など)
  • ※2 企業自身が直接排出した温室効果ガス排出量(化石燃料・天然ガスなど)
  • ※3 間接的に排出した温室効果ガス排出量(購入電力など)

CO2排出量の低減

豊田合成グループでは、2025年度目標達成に向け、製品段階、生産段階など、ライフサイクル全体におけるCO2排出量の低減を推進しています。

製品開発段階:環境に配慮した製品開発
  • 材料
  • 設計

製品段階では、環境に配慮した次世代自動車への製品提供、燃費向上に向けた軽量化、エネルギー消費が少ない製品の開発を材料技術・製品設計・生産技術の各技術領域が連携して進めています。例えばFCEVへの高圧水素タンクの製品開発、インストルメントパネル周辺部品などのIE部品、ホースなどのFC部品においては、強度などの品質を確保した上で、材料置換(金属→樹脂、ゴム→樹脂など)、部品点数の削減、機能統合を実施し、軽量化を積極的に進めています。

生産段階:新工法開発、日常改善などによる低減
  • モノづくり

TG2050環境チャレンジで工場CO2排出量ゼロの実現に向けて、2030年マイルストーンを設定し、工場での日常改善、生産技術革新、ユーティリティーの高効率化、再生可能エネルギーの拡大等で実現を図っています。

生産段階:新工法開発、日常改善などによる低減

■CO2排出量(Scope1、2)

    グローバル連結
事例

CO2の畑 ~CO2の見える化による低減活動~

製品ごとに構成部品・工程単位でCO2排出量を算出し、CO2排出量のグラフ(CO2の畑)を作成。材料、工程、設備別に着眼点を絞り込み、効果的なCO2低減の取り組みにつなげています。

CO2の畑 ~CO2の見える化による低減活動~
再生可能エネルギー

クリーンなエネルギーである太陽光発電、風力発電の設置、グリーン電力の購入など、再生可能エネルギーの拡大を図り、2021年度末時点で導入率はグローバル全電力の5%を超えました。2030年度までに全電力の再生可能エネルギー化を目指して拡大を進めていきます。

■再生可能エネルギー導入率 [グローバル]
事例

TGRTに太陽光発電システムを設置

タイのTGRTに、太陽光発電システムを設置しました。発電容量は915kW。TGRTの購入電力量8%に相当し、CO2の低減効果は年間760t-CO2になります。

いなべ工場に風力発電システム、地中熱空調システムなどを設置

いなべ工場に、風力発電システム(10kW)、地中熱空調システムなどを設置しました。今後、太陽光発電システムなどの設置を計画しています。

温室効果ガス(6ガス)※4 排出量の低減

6種類の温室効果ガスのうち、当社で使用している3つのガス(HFC、PFC、SF6)について低減活動を行っています。ハンドルの芯金生産に使うシールドガスなどは、いずれも環境負荷の低い代替ガスへの切り替えを2015年度までに完了しました。引き続き低減活動に取り組んでいきます。

  • ※4 ハイドロフルオロカーボン(HFC)、パーフルオロカーボン(PFC)、
    六フッ化硫黄(SF6)、メタン(CH4)、亜酸化窒素(N2O)、三フッ化窒素(NF3

■温室効果ガス(6ガス)排出量(CO2換算)[単体]

バリューチェーンにおける環境負荷

地球環境保全の観点から、自社の事業活動におけるGHG 排出量(Scope1、Scope2)だけでなく、原材料の採掘から廃棄なども含んだバリューチェーン全体の排出量(Scope3)も把握し、公開しています。なお、2021年度からカーボンニュートラル促進プロジェクトを発足させScope3の精度向上を進めるとともに、2030年マイルストーンの設定や排出量が多い原材料は軽量化・リサイクルなど図り低減取り組みを進めています。

■Scope別CO2排出量(2021年度実績)[グローバル]

Scope別CO2排出量(2021年度実績)[グローバル]