豊田合成株式会社(本社:愛知県清須市､社長:宮﨑直樹)は、e-Rubberを用いた触覚技術(ハプティクス)について､2019年7月28日から5日間、ロサンゼルスで開催されるコンピュータ･グラフィックスなどの先端技術に関する国際学会｢SIGGRAPH2019｣^※1で発表します。

ハプティクスとは人が物体に触れたときの感触を振動などで擬似的に再現する技術です。ゲームやロボットの遠隔操作などにおいて、映像と音に加え、対象物の感触を提示することで臨場感や操作性を高められるため、多彩な触覚を再現できる技術の実用化が期待されています。

当社は、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)の身体性メディアプロジェクトと共同で、電圧のオン･オフで伸縮する次世代ゴム｢e-Rubber｣を活用したハプティクスの研究開発を進めています。このたび両者は、薄くて柔らかくウェアラブルな絆創膏タイプのデバイス｢HAPTIC PLASTeR｣を開発し、SIGGRAPHの中でも最新の技術を扱うセッション(Emerging Technologies)で発表します。開発中の技術は、e-Rubberの特性により対象物の柔らかさの再現性^※2も高く、触覚伝送など各種用途への応用が可能です。

当社とKMD身体性メディアプロジェクトは、今回の発表を機に一層連携し、ハプティクスによる新たな体験価値の創出に向けて、e-Rubberを活用したデバイスの研究開発を加速させていきます。

　　※1  Special Interest Group on Computer Graphics and Interactive Techniques：1974年から毎年米国で開催。
　　 　　グーグルやフェイスブック､ディズニーなどの最先端企業も技術発表し､｢世界最大かつ最高のCGの祭典｣とも呼ばれる。

　　※2  e-Rubberは電圧によって伸縮を細かく制御可能で、“ぷるぷる” “もちもち”といった｢柔らかさ｣を再現する低周波領域(200Hz以下)でも
　　 　　複雑な波形の振動を発生できる。