会員のみなさまへバックナンバー(2017.12)

富有柿

会員のみなさまへ

みなさまいかがお過ごしでしょうか

 今年も早、師走となってしまいました。先週までの陽気も一変し、伊吹おろしが肌を刺す季節になり、イチョウの木も黄金に輝き、山裾はウッスラと赤味づき、晩秋・初冬の行楽シーズン到来です。
 TVでは連日、元横綱日馬富士の暴行問題、北朝鮮のICBM発射問題、国会での森友疑惑の追及など、他にニュースソースはないものかと思うこの頃です。
 寒さに負けず日中のひと時に散歩などをされ気分転換をお勧めします。但し、風邪などを召されないようお気をつけくださいね。

 さて二か月振りにインドネシアの鉄道事情について紹介します。
鉄道は、オランダ統治時代に明治維新の前年で日本の新橋・横浜間の開通より4年早い1867年にスマラン、タングン間の25kmで開通した。最初は普通軌で始まったが、費用が膨大になる事が判り途中から狭軌に変更された。
 主にヨーロッパで人気のあった香辛料、茶等の農作物の輸送手段として利用されていたが、次第に旅客用としても使用される様になった。日本軍政時代に狭軌(1,067mm)に統一され整備されたが、大戦後のオランダとの独立戦争により荒廃した。
 80年代に入り日本を中心とした外国の支援により復旧整備されたが、前述の様に元々が農作物輸送用に作られた事もあり基本構造が脆弱なのと外国から輸入した中古車両が多く、その補修部品の在庫切れや資金不足により部品が揃わない等々で車両整備が十分出来ていない。加えて、故障・人的ミス等による正面衝突、脱線等の事故も後を絶たない。
 前述の様にレール幅は日本と同じ狭軌なので、日本や欧州の中古車両を輸入し其のまま使用している。赴任中、東京メトロ三田線の20年落ちの冷暖房付き中古車両が大量に輸入され現地で話題になったが、(冷暖房付きなので)急行の特別車(グリーン車)として使用されている。
 植民地時代、茶、香辛料などの農作物はジャワ島各地から鉄道を使ってバタビア(ジャカルタ)に集められ、その直ぐ北に位置するスンダ・クラパの港からヨーロッパ各地に輸送された。従って鉄道はジャカルタを起点として放射状に各主要都市を結んでいるが、ジャカルタ市内を除けば殆どの区間が単線となっており発着本数も少なく利便性は悪い。都会では線路の脇に民家が密集し其の軒先を電車が走る。そんな遅い電車を嘲笑うかの様に人々は線路の上を生活道路の様に縦横無尽に歩いて、電車が来ると線路の脇に一時退避する。日本では駅を中心に街が発展・整備されているが、発着便数が少ないからか当地では特にそうした感じは無い。

 10年前にジャカルタ-バンドン間に高速道路が開通し、車を使えば2時間程度で行ける様になったが、鉄道では一番早い急行を使っても約3時間半かかる。単線なので対向電車とすれ違う為の待ち時間が有るのと、山間部を繋ぐ鉄橋はオランダ統治時代のままで、細い鉄骨で作られ両側のガードレールも無く電車が走ると橋が揺れるのでスピードが出せない。特にジャカルタからバンドンは登りになるので下りに比べ30分程長く掛かる。特別車両ではおしぼりと食事と飲み物が出て来る。

2017年度の総会・懇親会の光景

 トイレに入ったら便器の下に線路の枕木が見えて“どきっ”としたが、昔日本の列車にも有った垂れ流し式トイレで懐かしかった。お節介かもしれないが、線路脇の民家等はどうなるのかな?と心配になった。バンドンは国内で5本の指に入る大都会だが駅のホームが短いので空箱を踏み台にして乗車した。
日本と中国が受注で激しく争ったジャカルタ、バンドン間の高速鉄道は中国が受注したが、完成すれば40分で行ける様になるとか(2019年完成予定)。

同好会の活動

  • ・ボウリング同好会 ; 11月14日(火)に、第12回大会を開催しました。
  • ・ウォーキング同好会;11月25日(土)に、定光寺・愛岐トンネルウォークを開催しました。
  • ・ゴルフ同好会 ; 12月12日(火)に第23回大会を開催します。

概況はOB会ホームページで報告させて頂きます。
ご披見下さいますように。

2017年12月
TGOB会 会長 中村 謙一