会員のみなさまへバックナンバー(2018.2)

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会員のみなさまへ

みなさまいかがお過ごしでしょうか

 日本は寒波にくまなく覆われ、暮らしはもとより交通や物流などにも歴史的な被害が広まりつつあり、濃尾平野も〝国府宮はだか祭〟の頃合いまではなお依然として寒い日が続きそうです。
 一方、先月23日群馬県草津白根山では予想外の箇所から噴火が発生。また同月30日には山形県蔵王山でも噴煙・地鳴りが突発するなど〝生きてる地球〟を実感させられる出来事でした。
さて<追憶の引き出し>を開いてみますと――かつての赴任地・インドネシアは400~450個にも及ぶ火山が広範に散在しており、その内、活火山は130個にも及ぶとされております。
 ちなみに世界の活火山は約800個、日本に存在するのは110個です。従ってインドネシアと日本では、併せて世界の四分の一を上回る量の活火山が地底で活動していることになります。

 インドネシアの国土面積はわが国の約5倍。それに照らすと活火山がさ程の密度とも思えませんが、人口・経済・流通などの重要な集積地であり、わが国本州の60%にも相当する(インドネシアとしては小さな)ジャワ島に3,000m級の火山が幾つも集まり、その間を縫うように、ほぼ日本の人口に匹敵する1億2,000万人がひしめくように生活していて〝火山と人〟との関りはわが国と、およそ比べ物にならないくらいに密接不可分。・・歴史的にも、火山の爆発に伴う被害はまことに甚大。現にこれまで実に多くの人命が失われてきております。

 一方インドネシアの歴史においては〝火山の恩恵〟が人々の生活を支えてきたのもまた事実。――ジャワ島の火山灰にはミネラル等の栄養分が多く含まれ、噴出物は中・塩基(アルカリ)性でそれが肥沃な土壌を醸成しました。細かな気泡を多く含んだ溶岩は多孔質の岩や土壌を形成し、高い保水性から山全体が水タンクの働きを備え、人々に年間を通して安定的な水を供給。年3回の米作を可能にしています。(残念ながらわが国多くの火山の噴出物は〝強酸性〟で農作に適した肥沃な土壌を形成し得なかった地帯が多いようです)

 火山の爆発力でもインドネシアは日本の比でなく、過去200年間の発生被害はインドネシアが世界の1、2位を占めています。1位は1815年4月のタンポラ火山の爆発で、数か月間火山灰が世界の上空を覆い、各地で飢饉を引き起こし、翌年は世界中〝夏の無い年〟と呼ばれた程であったようです。昨年11月26日には、観光地で知られるバリ島のアグン山が本格的に噴火して、マグマ噴出の証しである赤い光も観測され、4,000m付近まで立ち昇った噴煙の影響でデンパーサル空港が閉鎖されるなど、火山国特有の被害がたびたび伝えられています。

同好会の活動

  • ・ゴルフ同好会 : 3月13日、第23回大会を開催します。
  • ・バス旅行同好会 : 4月18~19日、一泊旅行を企画中です。

概況はOB会ホームページで報告させて頂きます。
ご披見下さいますように。

2018年2月
TGOB会 会長 中村 謙一