会員のみなさまへ

みなさまいかがお過ごしでしょうか

　連日猛暑が続いております。みなさまお変わりございませんか？先月のゲリラ豪雨、そして猛暑、過去に類を見ない逆走台風――そのうえ〝台風一過〟どころか、猛暑の日々に逆戻りです。
畑の野菜も、葉が陽にやられて茶色く枯れ果てています。それを横目にくる日もくる日も心地よい自然のシャワー・・夕立の到来を待ち望んでいるのですが、思うようには参りませんね。
なお寝苦しい熱帯夜が続きそうです。熱中症対策に充分ご配慮頂きながら元気にお過ごし下さい。

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　　さて――今回は、先回予告させて頂いた（かつての赴任地）インドネシアの〝果物〟編です。インドネシアは、果物の種類が多くて安くて美味しい――ところも代表的なセールスポイント。現地では、とりわけ雨季（10月～3月）に果物が美味しい・・と言われております。

●ジャカルタ市内には果物専門店が多くあり、果物の王様ドリアン、女王マンドスティンをはじめ、日本でもよく知られているスイカ、マンゴ、メロン、パパイヤ、バナナ、パイナップル、ココナツ、アボガトなどはもとより、日本では馴染みが薄くて高価な果物でも〝ひと山幾ら〟で売られております。

●日本で珍しい果物としては、小豆色の毛に覆われた殻の中に半透明の実をつけるランブータン、星の恰好をしたスターフルーツ（ビリンビン）、蛇の皮膚のような皮を持つスネークフルーツ（サラック）、ピンポン玉の実で中にヌルヌルの種が入ったマルキッサ、直径が50cm程ある超特大のナンカ等々、種類が多すぎて覚え切れない程ですが、いずれも驚くほどに安価です。

●マンゴーはジャカルタ市内でも500円で5、6個は買えますし、郊外では沿道脇で産地直売されており、市内の半額近くで入手できます。色あいは日本で見る程は赤くなく、緑や黄色気味ですが・・中身は充分熟れており、大変甘くて大変美味です。

●赴任先で会社の従業員と敷地内に植樹したところ、なんとマンゴ、ランブータン、スターフルーツ等々、いずれも＜実のなる植物＞ばかりでした。収穫期になると早い者勝ちでしたね（笑）。

●インドネシアのドリアンは、少々小ぶりでメロン程の大きさですが、表皮は鋭いトゲに覆われ、中には〝夕張メロン〟のような色をした実が詰まっております。バター状の濃い黄土色になっている、種の周りのあたりの果実が格別美味しい――とされております。安いので好きなだけ食べられる反面、ビールを一緒に飲むと、胃の中で異常発酵してしまい、お腹が痛くなり勝ちですので要注意。（私の体験上――ドリアン半分＋ビール1本くらいは大丈夫でしたが・・）
匂いが強烈ですので拒絶反応を示す人もいますが、それでも食べたくなる程の王様の味です。ホテル・レストランなど、公共施設の室内で食べるのは禁止されています。ただし、食べた後、ドリアンの皮に水を注いで飲めば一発で口臭が無くなります。（皮に含まれるサポニンの効果）

●一方、インドネシアのメロンは余り頂けない？特にレストランで出るメロンには閉口しました。メロン自体の甘さの不足か？〝熟したメロンは新鮮でないのでお客の失礼〟との感覚なのか？採れたての青いメロンを出して来る分、かえって不味い。食べ頃の感覚が異なるのですかね？　個人的には果物の女王と言われるマンゴスティン（マンギス）が私は最も好きで、日持ちするためまとめ買いして食べていたのを懐かしく思い返しているところです。

●マンギスは小ぶりのミカン大で、少し硬い皮を包丁で一周浅く切り、皮を外すと白い実が4～5切れポロッと出てきたのをそのまま口に入れます。外観とは対照的に実は小さくとも、何とも言えない品の良い甘味が舌に広まり堪りません。ただ、マンギスはその汁を衣服にこぼすと真っ赤なシミが残りますので要注意！です。

●ココナツ（椰子；kelapa）やバナナは、南国特有代表的な果物でゴルフ場など、各所で自然に見られます。ココナツの実に穴を開けてストローを通せばそのまま100%の天然ジュース。
されども油断は大敵で――風もないのに何の前触れもなく、アメフトボール程の実が枝ごとドスンと落ちて来るのも珍しくありません。大人も子供も、ココナツの木の下にいるのは禁物。

●バナナには色々な種類があり、珍しい実例としてピサン・ラジャ（バナナの王様）と呼ばれる50cm程の大きなバナナもあります。バナナと言うより芋に近い味ですが、空腹を満たすのに1本食べれば充分なボリュウム。反対にピサン・マスと呼ばれる、日本のバナナより小ぶりながらも、皮が薄くて濃厚な甘味のバナナも、インドネシアの大衆に好まれています。
バナナは――実の新鮮さをそのまま味わうことに加えて、油で揚げるとより甘味が増すため、おやつとして楽しみ味わうこともポピュラーな食べ方の一つです。一度試してみられましては。

2018年8月
TGOB会　会長　中村 謙一