会員のみなさまへ

みなさまいかがお過ごしでしょうか

　早くも9月を迎えましたね。みなさまお変わりございませんか？近年よく耳に致します通り、「線状降水帯」による九州佐賀地区の水害は、水位の増加が余りに早くて荷物の移動も困難だったと聞いています。辛うじて床下までの浸水に留まったという知り合いが私にもありました。
　お盆が過ぎて、冬野菜の種蒔きに心惹かれる時節になっても、長雨の続くお蔭で畑を耕すこともままならない日々。秋ならではの清澄な天候へ一日も早く戻って欲しいと願う今日この頃です。

◆久々に（かつての赴任地）インドネシアの近況に接しました。即ち8月26日、ジョコ大統領が首都をジャカルタから東カリマンタン（旧ボルネオ島）に移転する旨を発表されたのです。
　4月1日、インドネシア初の都市高速鉄道(MRT)）も開通し、中心部の大渋滞は若干緩和されたと伝わりましたが、50km離れた郊外のカラワン工業地帯まで、高速道路で1時間の設計が実際は3～4時間掛かっているとの報告もありました。（目下、高架化工事を推進中）

◆ジャカルタの交通渋滞による経済損失は年間70億ドル強。経済活動停滞の主因と指摘され、加えてインフラ整備が遅れているジャカルタの北部海岸地区を中心に地盤沈下が著しくて、年／20cm以上も沈下しており、毎年のように中心部での洪水が繰り返されています。

◆以上の背景の元、首都の移転が閣議決定されましたが、カリマンタン島は野生のオランウータンが生息する密林でもあり、いま話題となっているブラジルの森林火災と同様に、カリマンタン島の森林火災も〝焼畑〟がその主原因。漂い昇った煙はシンガポールにまで達しています。
　果たしてインドネシアの首都移転は――円滑に推進されてゆくのでしょうか？

2019年09月
TGOB会　会長　中村 謙一