2001年02月08日
白色LED『TG White 』(株)東芝と共同開発
豊田合成(株)(堀篭登喜雄社長)、(株)東芝(岡村正社長)は、窒化ガリウム系素子をベースとした白色LED(発光ダイオード)を共同で開発し、豊田合成と東芝とで商品化します。
開発品は、当社のLEDと(株)東芝の蛍光体を組み合わせた製品で、4月からサンプル出荷、11月から量産開始する予定です。
豊田合成と東芝の両社で製造したLEDランプはそれぞれの販売チャネルを活用して、順次 販売していく計画です。
ここに開発品の概要をお知らせいたします。
商品名 |
サンプル価格 |
量産開始時期 |
TG White
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200~300円を予定
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2001年11月より
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1.共同開発の概要 |
- 豊田合成はGaN系LEDの開発量産を行っており、今回上記LEDランプに使用される短波長発光LED素子(波長380ナノメーター)の開発・生産を担当します。
- 東芝は、上記LED素子を搭載する蛍光体入りのパッケージを開発・生産します。
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2.共同開発の背景とねらい |
白色LEDは今後の光度の改善により、白熱電球の代替用として期待されており、すでに、 自動車用のメータ照明、液晶照明用の光源として使用されはじめています。今回開発した白色LEDランプは、従来技術とは異なり、可視光領域では、蛍光体の 発光のみを利用していることから、波長の制御性・安定性に優れており、LCDにおける色再現性、高温時の色変化などが改善されています。 豊田合成は、1995年から窒化ガリウム系青色、緑色LEDなどの量産販売を行っています。東芝は、InGaAlP系LEDを開発量産しており、 1991年以来車載用ハイマウントストップランプおよび、メータ照明用LEDなどのラインアップを有しています。 この白色LEDランプの開発・商品化は、両社の開発技術と販売力により、白色LEDを早期に立上げ、市場投入することを目指したものです。また、今後、更に高輝度化させるための開発を共同で実施していきます。
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3.共同開発による白色LEDランプの主な特長 |
- 使用するLED素子はGaN系LED素子で、LED素子は発光層のInの含有量を 調整することにより、短波長の光を発光させ、透明封止樹脂内に含有させた蛍光体を励起し、蛍光体からの発光により白色を得るものです。蛍光体には、赤色・ 緑色・青色発光の3種類を使用しており、光の三原色により白色を実現しています。
- 今回開発しましたLEDランプは短波長LED素子からの出力であるため、発光色は、蛍光体の発光出力比のみで決定されます。今回使用している3種類の蛍光体はいずれも温度 特性にすぐれており、発光色は蛍光体の混合比でほぼ決定されるため、生産性が高く、かつ温度特性にすぐれている特長があります。
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<新製品の主な仕様>
パッケージ形状
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3.2×2.8mm SMD
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光出力(20mA)
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TYP:100mcd
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TYP:4.5~5.0 lm/W(色温度による)
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色温度
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6500K~9000K
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動作温度
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-40~100℃
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保存温度
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-40~100℃
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上記規格は、4月にサンプル出荷する白色LEDランプの目標仕様 |
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以上