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2025年01月08日
~国際的な学術誌 physica status solidiで紹介~
高品質なGaN基板によるパワー半導体の性能向上を検証
豊田合成株式会社(本社:愛知県清須市、社長 兼 CEO:齋藤克巳)がGaNパワー半導体向けに開発したGaN基板の高品質化技術により、パワー半導体の性能を高められることが検証され、固体物理学の国際的な学術誌(physica status solidi)で紹介されました。
パワー半導体は電力制御に幅広く使われるため、社会全体のCO2削減のため性能向上が求められています。素材に窒化ガリウム(GaN)を用いると、従来のシリコンに比べて電力制御時の損失を10分の1に減らせるなど性能を大幅に高められますが、その普及には品質が高く直径の大きなGaN基板の実用化が不可欠です。
当社は、GaN基板の高品質化・大口径化を通じた高性能なGaNパワー半導体の幅広い社会実装を目指し、環境省が主導するプロジェクト※1に参画し開発を進めています。その成果の1つとして、大阪大学と共同開発した種結晶を使ってGaN基板を作製し、その基板上にパワー半導体素子を作製して動作性能を調べた結果、市販の基板を用いた場合と比べ、電力の制御性能の向上と素子製造時の歩留まりの向上が実証されました。
今後も高品質・大口径のGaN基板の早期の量産化に向け、産官学連携で取り組んでいきます。
図は左右にスクロールできます
※1 「GaN 技術による脱炭素社会・ライフスタイル先導イノベーション事業」。GaN 基板の開発をベースに、応用製品の社会実装によるCO2削減効果の検証までを含めた大型プロジェクト。
※2 Yusuke Mori, et al. 2024. ‘Characteristics of Vertical Transistors on a GaN Substrate Fabricated via Na-Flux Method and Enlargement of the Substrate Surpassing 6 Inches’. physica status solidi (RRL) - Rapid Research Letters, Volume 18, Issue 11.