循環型社会の構築
基本的な考え方
資源枯渇や水リスクを軽減するために、製造部門中心である不良・歩留まり対策だけでなく、源流部門の材料技術・生産技術を巻き込んでの排出抑制・リサイクルに取り組み、循環型社会の実現に貢献しています。また、水に関しては、グローバルで事業活動を展開する拠点ごとにリスクを洗い出し、水使用量の低減や水のリサイクルはもちろん、よりきれいな排水として地域に還すことなどのリスク低減に取り組んでいます。
資源循環に関する「リスク」と「機会」
資源循環に関する「リスク」と「機会」を重要な経営課題と捉え、重点取り組み事項の1つとして全社で取り組んでいます。
影響する項目 | リスク | 機会 | 対応 |
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資源の枯渇 (不足) |
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水リスク (量・質) |
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産業廃棄物の低減
2030年マイルストーンの設定
排出抑制・発生源対策、ゴム・樹脂屑のリサイクル、分別徹底による資源の有効利用などにより産業廃棄物の低減に取り組んでいます。
■廃棄物量の極小化に向けたマイルストーン[グローバル]
項目 | 2025 | 2030 | 2050(年度) |
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豊田合成 (廃棄物量) |
2012年度比 40%削減 |
2012年度比 50%削減 |
廃棄物量の 極小化 |
海外関係会社 (売上高当り廃棄物量) |
2015年度比 50%削減 |
2015年度比 55%削減 |
■廃棄物量の極小化に向けたシナリオ(削減イメージ図)[単体]

■産業廃棄物量 [豊田合成]

■売上高当り廃棄物量(指数※1) [海外関係会社]

- ※1 基準年を100とした場合の数値
製品のリサイクル技術の開発
- 材料
- 設計
- モノづくり
- 回収・再生
自動車のライフサイクル全体を考え、リサイクルしやすい製品や材料の開発・設計、廃材やELV部品のリサイクル技術の開発を推進しています。
■ELV※3部品リサイクルに向けた技術開発
重点項目 | 取り組み方策 |
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新規リサイクル |
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リサイクル材の 車両搭載 |
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リサイクルしやすい 製品設計 |
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- ※3 使用済車両(End of Life Vehicle)
生産段階での廃棄物の低減
- モノづくり
- 回収・再生
生産技術部や製造部が連携して、源流対策やリサイクル活動を推進しています。各事業所では、現地・現物による低減アイテムを発掘するための「もったいない点検」を実施し、低減活動を促進しています。また国内外関係会社に低減事例を共有し、グループ全体で廃棄物低減を推進しています。
■廃棄物発生量・処理状況(2023年度実績)[単体]

物流段階の梱包材の低減
- 回収・再生
通い箱※2の洗浄回数を増やし清潔に保つことで、汚れを防ぐために使用する梱包材を低減しています。さらに、製品の品質維持と梱包材の使用量低減とのバランスを考慮しながら、通い箱への蓋付けなどによる梱包材の低減も進めています。
- ※2 製品運搬用の箱
プラスチック資源循環促進法の対応
2022年4月施行のプラスチック資源循環促進法の対応およびカーボンニュートラルへの寄与も考慮し、環境に配慮した3R+Renewableな製品の設計・製造に取り組んでいます。
■プラスチック産業廃棄物量[単体]

水リスクの低減モノづくり
2030年マイルストーンの設定
事業活動に必要な水においては、各国が定める法令に遵守するとともに、国内外の拠点を水量、水質の両面でリスク評価して、高リスクの拠点の改善を進めています。また、低リスクの拠点においても雨水利用など、水の取水量の削減に取り組んでいます。また、排水処理施設を計画的に更新し、よりきれいな排水にするように取り組んでいます。
■売上高当り取水量(指数※4)[単体]

- ※4 基準年を100とした場合の数値
■水リスクの極小化に向けたマイルストーン[グローバル]
項目 | 2025 | 2030 | 2050(年度) | |
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高リスクエリア | 水質(4拠点) | 2拠点で対策完了 | 4拠点(全拠点)で対策完了 | 水リスクの極小化 |
取水量(7拠点) | 3拠点で対策完了 | 7拠点(全拠点)で対策完了 | ||
低リスクエリア | 2019年度比 売上高当り取水量6%削減 |
2019年度比 売上高当り取水量11%削減 |